京大などの文系学部試験問題が、試験時間中にヤフー知恵袋に書き込まれ、「ネットカンニング」が行われた問題。こういう事件は、発覚したときには、それは氷山の一角でしかない、といったケースが多いような気がしますが、さて現実はどのようになっているのでしょうか。
不特定多数の目に触れる場所に書き込まれたので騒ぎになっていますが、限られた人たちにしか漏洩していないケース、というのはどうなんでしょうか?
ともあれ、これから3月になり、まだまだ試験は続くので、他の大学も神経を使っているところでしょう。
真似るヤツが出てくる可能性が高そうですし、今年だけでケリが付く問題でもなく、大学受験のみならず高校や中学受験にも影響が及びそう、とか考え出したらきりがないですね。
携帯電話の電波を妨害して通信できなくする機械などというものを、試験会場に一時的にレンタルして設置する、なんていうことができたら良いのかもしれません。
さて、「aicezuki」の件では警察も動き始めたようです。何らかの容疑で立件するのは難しいのかもしれませんが、どのような手口なのか、外部に協力者がいるのかなど実態の解明はして欲しいところです。
しかし、仮に犯人が特定されても、未成年だったら実名は出てこないのですかね。
こう大騒ぎになると、受験生を持つ親で、もし自分の子供が、試験問題が漏れた大学をことごとく受験していたら、合否以外の心配事が増えてしまいましたね。
しかし、こんな手段を使って合格したところで、つまるところ自分のためにはならない、ということがわかっているのでしょうか。合格することが最終目標では無いのに。
asahi.com
「想定外」戸惑い広がる大学 ネット投稿問題
2011年2月28日9時29分
京都大(京都市)などの入試問題が試験時間中にインターネット掲示板に書き込まれた問題。これから試験を控えた大学は、不正投稿に使われた可能性が高い携帯電話の扱いをどうするかに頭を悩ませる。
試験中に問題を投稿された京都、早稲田、同志社、立教の4大学の試験会場では、携帯電話は電源を切ってかばんに入れるよう指示した。トイレで退出する場合は試験監督やアシスタントの学生が入り口まで同行することになっていた。立教大では机の上に筆記用具以外のものが置かれていないか、試験監督が点検。それでも不正は起きた。
3月12日以降に2次試験の後期日程を控えた国立大や、試験を残す私立大にはとまどいが広がる。
東洋大(東京都文京区)では27日、一部の試験が全国8会場で実施された。京都大などの試験問題のネット投稿を受け、同日朝、各会場の責任者に不正防止のための指示を試験監督に徹底するよう呼びかけた。担当者は「携帯電話の電源を切るように指示することや、トイレへの同行などを改めて徹底した。まだ入試が残っているので、これまで以上に気を引き締めて臨みたい」と話した。
東京大(東京都文京区)は「今の時点で何も答えられない」。大阪大(大阪府吹田市)は後期日程で携帯電話の持ち込みを禁止するかどうか検討する。ただ、担当者は「かばんの中までチェックするのは困難。まして上着やズボンのポケットに入れられたら対処できない」と話す。
神戸大(神戸市)はこれまでの試験でも「試験中に携帯電話の着信音が鳴ったら、不正行為とみなす」と通告してきた。「これまでの指示を徹底するしかない」と担当者。「投稿の仕組みが分からないとなんとも言えない」としている。
京都大は当初から後期日程の入試の予定はない。
■「僕らは努力、許せない」怒る受験生たち
京都市左京区の京都大キャンパスでは27日朝から、医学部の面接試験があり、約300人の受験生が制服やスーツ姿で駆けつけた。
「僕たちは1年間、何もかも犠牲にして努力してきたのに、許せない」。大阪府の高校3年の男子生徒(18)は取材に怒りをぶつけた。
インターネットに投稿されたのは25、26日の筆記試験の一部。文系の数学と文・理系の英語が流出した。男子生徒は26日に試験から帰る途中、携帯電話のネット掲示板を見て問題を知った。半信半疑だったが、閲覧して本当だと確認した。「かかわった人が受験生の中にいるなら不合格にしてほしい」
長野県の高校3年の男子生徒(18)も「投稿した人が見つからずに合格したら、頑張って勉強した人が報われない」と憤った。金沢市の高3男子生徒(18)は文学部を受験した友達がいる。「漏出のせいで落ちたりしたら本当に悲しい」と話した。
複数の受験生によると、この日、集合時に大学の入試関係者が投稿問題について説明し、「事実関係を調べているところだが、動揺しないように」と呼び掛けたという。
再発防止策を求める声も相次いだ。大阪府高石市の高3の女子生徒(18)は「携帯を事前に預かるなど再発防止策を考えて」と求めた。