昨年は大騒ぎだった新型インフルエンザで、昨年度生産した国産ワクチンが大量に余っており、厚労省が例外的に余ったワクチンを買い取ったそうです。
その数は239万回分。他にも海外から緊急輸入されたもの1700万回分が廃棄されており、まだ有効期限が来ていない輸入ワクチンが5000万回分あるそうですが、今年は国産ワクチンが十分にあるため、使用されない見通しのようです。
昨年のインフルエンザ流行シーズンには予防接種を受けるのが困難な状態でしたが、時間が経ってみると今度は余ったワクチンを大量廃棄という状態。
短期間に殺到した需要に対して供給が間に合わなかったという典型例?
今シーズンの予防接種は今月から始まっていますが、今年は新型と従来の季節性が一つにまとめられたワクチンになっているので、大人なら1回で、子供なら2回で済むようになっています。
これで十分な供給量があるなら、新型インフルエンザのみのワクチンが使われないのも無理はない、といったところですか。
残暑が長かったこともあり、今年はインフルエンザ流行シーズンも始まるのが遅いかもしれませんね。昨年ほどの騒ぎにはならないのでしょうが、予防接種は早めに受けておく方が良さそうです。
YOMIURI ONLINE
新型インフルワクチン、239万回分廃棄へ
昨年度の国産の新型インフルエンザワクチンが大量に医療機関で余っている問題で、厚生労働省は12日、メーカーや卸業者などが医療機関から239万回分(約37億円)を買い取ったと発表した。
国産ワクチンの有効期限は最長1年で、返品されたワクチンは廃棄処分される。
厚労省は例年、医療機関からのワクチンの返品を原則認めていない。昨年度は新型インフル対策として国が5400万回分(約260億円)を買い上げて各医療機関に供給したため、返品を認めた。
政府がスイスのノバルティス社から緊急輸入した新型ワクチン1700万回分(約306億円)は、ほとんど使われないまま期限(6か月)が切れたため廃棄。英グラクソ・スミスクライン社から輸入した5000万回分(約547億円)は期限が1年半だが、今年度は国産ワクチンが十分にあるため、使われない見通し。
(2010年10月12日21時31分 読売新聞)