2010年05月16日

100年腐蝕しない水道管

 クボタが100年経ってもほとんど腐蝕しない(であろう)という水道管を開発したそうで、 今年の10月から販売を始めるそうです。

 鋳鉄管を亜鉛合金でコーティングするなどして、従来品より2.5倍の長寿命化を実現しているとのこと。 水道管の法定耐用年数が40年で、それの2.5倍だから100年ということみたいです。

 なお、100年耐えるのは、山地を除く日本の95%(の地域?)ということらしいのですが、 この制約は何から来ているのでしょう。

 

 さて、道路や橋、護岸といった土木構造物の老朽化と維持管理が問題になっていますが、水道管も同じ問題を抱えています。 耐震性についても同じですが、これについては新製品なら当然クリアしているものですかね。あと、 自治体が財政難で対策が進まないのも同じです。

 

 水道管の取り替えの際、交換するのなら長期間性能が維持できるものが望ましいですが、 従来の水道管に比べてコストはどうなるのでしょうか。

 まず、水道管自体は、従来より高くなりそうな感じですが、設置の際の工事費は、 接合部の形状の工夫により1/4程度削減されるそうです。

 たとえ、1回の更新あたりの費用が従来の水道管より高くついても、100年単位で考えれば更新回数が1/2になるので、 結局は安くなるのですかね・・・ただ、現実の更新ペースを考えると、 1回の更新にかかる費用が安いことが求められるのかもしれません。

 ・・・・1回の更新費用が高いと採用されない可能性がありますね。

 

 法定耐用年数と現実に水道管が使用できる年数は違うので、40年で使用限界になるわけではありませんが、 耐用年数を過ぎると当初の性能を発揮できなくなる傾向になっていくと思われます。

 100年性能が維持される、というのは現実の水道管取り替えペースを考えると合理的だと言えます。

 

 ただ、耐用年数を定める法が変わらなければ、法律上は相変わらず40年で耐用年数に達してしまう、 ということでしょうか。例え100年使えても、40年経てば、運用的には交換時期が来た、ということになるんでしょうか。

 もしそうなら、ちょっと不合理ではありますね。ビジネス的には望ましいのでしょうが。

 

産経ニュース
クボタが100年使える水道管を開発

2010.5.15 22:29

 水道管を埋設する地方自治体の財政難に対応し、クボタは100年使っても腐食しない水道管を開発した。 10月から公共工事向けに売り出す。現在の水道用鋳鉄管の法定耐用年数は40年だが、亜鉛合金をコーティングすることなどで2・ 5倍の長寿命化を実現。「山地を除く日本の95%で100年間の使用に耐える」(同社)と話している。

 新開発した水道管「ジェネックス」は、鋳鉄管の表面に亜鉛とすず、 マグネシウムを混ぜた亜鉛合金を覆って防食性を高めた。塩水を吹きかける試験では、15日で腐食が始まった現行品に対し、 新製品は350日後もほとんど腐食しなかったという。

 また、管の接合部の形状を改良し、狭い作業場所でも管同士をつなげやすくした。これによって大型の工具が不要となり、 埋設のために掘る穴が小さくて済むため、設置コストの約4割を占める土木工事費を26%削減できる。

 国内の水道管総延長は約61万キロ。このうち約6割を占める鋳鉄管の多くは、 高度成長期に敷設されたため更新時期にさしかかっている。しかし、自治体の財政難から水道管の更新ペースは年間1%程度で、 法定耐用年数を超えて使われているケースが多いという。

 クボタは「このペースだとすべての水道管を更新するのに約100年掛かる計算になる」と説明。 新開発のジェネックスだと、現在の更新ペースでも理論上は不都合なく水道管を使い続けることができる。

 

 

posted by いさた at 23:26 | Comment(2) | TrackBack(0) | 土木関連(技術) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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この記事へのコメント
> 管理人様

> 山地を除く日本の95%

とりあえず、宮城県栗原市の山の中にある拙寺の辺りは、この「5%」に入っていそうです・・・以前からも、携帯電話の使用範囲、日本の99%とかいうのに入っていなかったり、グーグルアースでも拡大できない辺りになりますので(笑)
Posted by tenjin95 at 2010年05月17日 05:41
>tenjin95さん

携帯の話を聞くと「5%」のうちに入っておられそうではありますが、制約条件がわからないので、95%のうちかもしれませんね。

地質に含まれる成分によっては、亜鉛合金の腐蝕が早いとかそういう事情があるのかもしれません。
Posted by いさた@管理人 at 2010年05月17日 14:48
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