今日、大教大付属池田小の卒業式があり、以前の児童殺傷事件で犠牲になった7人にも卒業証書が贈られたとのこと。 発生当時、信じられないような衝撃的事件であったのですが、 当時小学2年だった子供が卒業式を迎えるほどの時間が経ってしまったのですね。
asahi.comの記事に『これまで学校側は、亡くなった女児7人と当時1年生の男児のために、 机といすを教室内に用意し、机の上に写真を置いて授業をしてきた。修学旅行や遠足などの行事にも写真を携え、 学校生活をともにしてきた。』ということですが、遺族の方々の希望でしょうか。それとも、 そうせざるを得ないほどの衝撃だったということでしょうか。
もし、自分の子供が被害者で犠牲になったなら・・・と想像してみると、やはり亡くなった以上は冥福を祈りますが、 死者は死者であり、生者とは違う世界に旅立った、ということで、記事にあるような処遇までは望まないと思います。
いくら不幸な出来事だとは言え・・・「忘れないで」よりも、同じ犠牲を出さないため、学校の安全対策を充実・ 徹底してもらう方が良い、と思うでしょうね。無論、同級生の子供達が自発的に「忘れないよ」というのであれば、 それはうれしいことです。
と、いうようなことを書いていますが、これが想像ではなく、現実に自分が遺族になってしまったら、 全く違う意見になるのかもしれません。現実になって欲しくないけれど、子供を狙った事件が増加している昨今では、 どこかで覚悟をしておかないといけないのかもしれない・・・
asahi.com
付属池田小で卒業式、犠牲の7人にも証書 大阪
2006年03月15日12時33分
児童8人が死亡、教諭2人を含む15人が重軽傷を負う事件が起きた大阪教育大付属池田小学校 (大阪府池田市)で15日、卒業式があった。事件から4年9カ月。 当時2年生で犠牲になった女児7人を含む116人に卒業証書が贈られた。卒業生は「7人の存在は、 これからも絶対に忘れない」と述べ、巣立った。今回の卒業で、01年の事件を直接知る児童は今の5年生だけとなり、 事件の教訓をどう語り継いでいくかが課題となる。
8人は遺族の要望で事件後も学籍が残され、同級生らとともに5、6年生に進級してきた。
卒業式は同校体育館であり、児童や保護者ら計約600人が出席。亡くなった当時2年生の7人のうち、 4家族の遺族が臨んだ。卒業を祝う式典を悲しい場にはしたくないという遺族らの意向を受け、追悼行事は営まれなかった。
式では、6年生が女児7人の写真を携えて入場。写真は、各学級ごとに設けられた机の上に並べられた。
7人への証書授与は、仲のよかった同級生らが2人1組で舞台に上がり、 白石龍生校長から代理で受け取った。遺族らはその様子を静かに見つめた。
白石校長は卒業生に「今でも信じられないような悲しい事件で、7人もの同級生を亡くした。 7人の友だちは、みなさんが命を大切にし、強く、人に優しい心を持った社会の担い手になるよう望んでいると思います」 と言葉を贈った。
学校を訪れた遺族らへは、式後に証書が渡される。残りの遺族にも同日夕以降に、学校で証書が渡される。
これまで学校側は、亡くなった女児7人と当時1年生の男児のために、机といすを教室内に用意し、 机の上に写真を置いて授業をしてきた。修学旅行や遠足などの行事にも写真を携え、学校生活をともにしてきた。 卒業アルバムと文集は、事件から5年を迎える今年6月に配られる。
池田小の事件は悲しい話ですが、やはり時間が経つと共に風化が進むのは仕方がないところでしょうか。