今日の朝早く、宮城県石巻市で、家にいた3人が殺傷される事件が起きています。
18歳で生後4ヶ月の赤ちゃんがいるという女性を、元交際相手のこれも18歳の男が連れ去るために、 たまたまその場にいた女性の姉とその友人1名を刺殺、ひとりに重傷を負わせています。女性はいったん連れ去られるも保護され、 こちらはケガ程度だったようです。
この犯人、日頃から女性に暴力を振るっていて、女性が何度も警察に相談するほどだったようです。 赤ちゃんの父親はこの犯人なのか?
事件の背景がさっぱりわかりませんが、つまるところ、別れ話のもつれなんでしょうかね。 日常的な暴力がエスカレートした極限状態のようでもありますが、私が想像するよりもはるかに簡単に、 人を刃物で刺しているような感じがします。
こういう事件は増加するばかり、という印象ですが、簡単に殺傷に走る・ 走らせる要因というのはいったい何なのでしょうね。
産経ニュース
石巻3人殺傷 次女交際相手の18歳ら2人を逮捕
2010.2.10 16:52
10日午前6時40分ごろ、宮城県石巻市清水町の南部かつみさん(46)方で、男が南部さんの長女の美沙さん(20) ら男女3人を刃物で刺し、次女の沙耶さん(18)を連れ去った。美沙さんと友人の高校生、大森実可子さん(18)の2人が死亡、 男性(20)は重傷を負った。
県警捜査1課と石巻署は同日午後、沙耶さんの交際相手で同市の無職少年(18)と沙耶さん、東松島市の無職少年(17) の3人を近くの知人宅で発見し、未成年者略取と監禁の現行犯で、少年2人を逮捕。 美沙さんら3人が殺傷された経緯についても詳しく調べる。沙耶さんは足に切り傷があるが命に別条はないという。
県警によると、18歳の少年は「おれは関係ない」と否認。17歳の少年は「2人で南部さん宅に行き、 沙耶さんを無理やり連れ出して監禁した」と容疑を認めているという。
県警などによると、18歳の少年と沙耶さんは約1年半前から交際し、生後4カ月の娘がいた。 沙耶さんらは昨年から複数回、「少年に暴力を振るわれている」と同署に相談。9日午後7時ごろにも、美沙さんから 「少年が自宅にいる」と通報があったが、署員が駆けつけた際には少年の姿はなかったという。
南部さん方は、かつみさんと美沙さん、沙耶さんと娘、かつみさんの母親(73)の5人暮らし。 刺された大森さんと男性は美沙さんの友人で、遊びに来ていて事件に巻き込まれた。かつみさんと母親、 沙耶さんの娘も自宅にいたが無事だった。
現場は、JR仙石線陸前山下駅から東に約500メートルの住宅街。
2010.2.10 20:20
宮城県警に逮捕された少年は、交際相手の南部沙耶(さや)さんを連れ出そうとして、 偶然居合わせた沙耶さんの家族や友人ら3人に刃物を向け、2人の命を奪った。昨夏には千葉市と東京都で、 ストーカー男が女性につきまとい、家族を殺害するなど、周囲を巻き添えにしてでも目的を遂げようとする犯行が相次いだ。 専門家は「征服欲を満たすため、妨害するものを排除しなければいけないという考えが蔓延(まんえん)している」 と危機感を募らせる。
少年は自身のプロフ(自己紹介サイト)で、好きな女性のタイプに沙耶さんの名前を挙げ、「本気で好きだし、 ずっと守っていきたい」と書き込んだ。その一方で、沙耶さんに執拗(しつよう)に暴力を振るっていたとみられる。 沙耶さんは県警に何度も相談。犯行前日の9日夜にも、少年が南部さん方を訪れたところを姉の美沙さんに通報され、逃走していた。
帝塚山学院大大学院の小田晋教授(犯罪病理学)は、 前夜の出来事で南部さんの家族に自分と沙耶さんの仲を妨害されたと思いこんだとみる。「沙耶さんへの征服欲があり、 それを妨害されたことで攻撃性が高まった。警察という自分より強い相手が出てきたので刃物を持っていった」
昨年7月には千葉市内の団地から男(29)が女性を連れ去り、女性の母親を殺害。同8月には東京都港区で、男(41) が耳かき店店員の女性と祖母を殺害する事件が起きた。小田教授によると、3人の犯人は「視野が狭まり、 相手やその家族を思いやる想像力に欠ける」という点で重なる。
小田教授は「女性を手に入れることと、家族らの命を比べて、女性を手に入れることを優先している。 自己中心的な考え方を矯正されずに成長してしまったのだろう」としている。
同じ宮城県内で発生した事件だっただけに、不安でしたが、まずは犯人逮捕で何よりでした。しかし、この事件は防ぐことが出来たのではないかとも思えますし、事件の全容の解明を期待したいところです。
このようなケースでは、現状では警察が動ける範囲も限られているでしょう。
警察の介入の程度により、防げたかもしれませんし、あるいは防げなかったかもしれません。
事件自体は、あまり込みいった構造では無さそうですが、ここに至るまでの事情に何か複雑なものがあるかもしれませんね。