ヒラメとカレイは、誕生時は目が左右対称で、徐々に目が偏っていくそうですが、 その偏りは脳がねじれることで始まることがわかったとか。目の位置は後からついていく、という形態みたいです。
左ヒラメに右カレイ。脳がねじれる、というのは何とも不思議です。ま、 ヒラメとカレイにとっては至って普通のことなんでしょうが、人間からみると不思議。
ねじれは遺伝子の働きだそうですが、人工飼育したカレイだと、「左カレイ」になる割合が結構あって、 20〜30%になることもあるそうです。
育つ環境が遺伝子に影響を与えるようですが、自然は巧妙にできているものですね。 人間の技術でうまくしているつもりでも、そうはいかないことが多々ありますねぇ。
まさか、「左カレイ」を「ヒラメ」に偽装して売っている、とかは無いですよねぇ f(^^;
料理法にもよるでしょうが、さすがに食べれば差がわかりますかね・・・
YOMIURI ONLINE
ヒラメ・カレイ、目の偏りは脳のねじれから
「左ヒラメに右カレイ」という目の偏りは、脳のねじれから始まることを、鈴木徹・東北大農学研究科教授(魚類発生学) らが突き止めた。
ねじれる方向を制御する遺伝子も特定した。人工飼育では目の位置が本来と逆になることも多く、 養殖技術を改良する手がかりにもなりそうだ。
ヒラメとカレイは、誕生時は左右対称の形だが、20〜40日後に目がそれぞれ左と右に偏り始め、 体色も目のある側だけが黒っぽくなる。
鈴木教授らは、右目と左脳、左目と右脳をつなぐ視神経のX形の交差部で脳のわずかなゆがみが最初に生じることを発見。 そこから脳全体のねじれが進み、目の位置も片方にずれていくことを確認した。
さらに、人の心臓が左側に形成される際にも働く内臓の位置決定遺伝子「pitx2」が、 ヒラメやカレイでは誕生前だけでなく稚魚の段階でも再び働き、脳のねじれを調節することがわかった。 遺伝子操作でカレイのpitx2の働きを妨げると、目が左に偏ったり左右対称になったりした。
人工飼育したカレイでは、目の位置が逆のものが20〜30%を占めることもある。鈴木教授は 「稚魚の生育環境の違いがpitx2の働きを抑えるのではないか」と話している。
(2010年1月18日15時02分 読売新聞)
面白いお話しですね。しかも、育て方によって、逆になるというのも笑えます。自然の中でもいるんでしょうかね。左右が逆になっているやつっていうのが・・・
自然の状態でも左カレイはいるかもしれませんが、人工飼育に比べればごくごく少数と思われます。
自然に近い状態で養殖するというのは難しいことなんでしょうね。