2006年02月13日

再調査で入力ミス

 先日、熊本市で耐震強度が不足する建築物が発表されましたが、再調査時に間違った構造計算がされていたそうです。 強度不足の指摘を受けた設計者は、再調査は信頼できない、として反論しているそうです。

 建築物の構造計算は、詳しいことはわからないし、どの程度ミスがあったのかも具体的にわからないのですが、 0.45とかが1.0以上になるような、激しいミスだったのでしょうか。感覚的には、かなりなミスでないと、 計算値が2倍も違ったりはしないと思いますが・・・
 この熊本市の再調査がミスだったのであれば、きっと他の自治体が行っている再調査でもミスはあるのでしょうね。今度は、 再調査の再調査が必要でしょうかf(^^;

 

 とにかくも、構造計算が正しいか、正しくないかはまだ籔の中ですが、ひとつ、わかることは、建築指導課といっても、 やっぱり役人は素人で、無責任だなあ、ということですね。(市のコメントが報道で操作されていなければ、ですが)

 「不完全なデータで検証したため、協会が入力ミスをしたのだろう」すっかり他人事です。
 熊本市の建築指導課がこんな姿勢であれば、きっと他の自治体にも、同じ姿勢のところがあるでしょうね。

 

asahi.com
熊本市の再調査で入力ミス 設計事務所長が指摘
2006年02月13日22時04分

 熊本県で木村建設(同県八代市、破産手続き中) が施工したマンションなど22棟が耐震強度不足を指摘された問題で、 熊本市のマンションなど3棟の構造計算を担当した中山構造研究所(同市)の中山明英所長が13日、県庁で記者会見し、 「(熊本市が実施した1棟の)構造計算の再計算に入力ミスがあった」と反論した。同研究所が再検証したところ、 耐震強度は基準値の1を上回ったという。

 中山氏によると、熊本市が再計算を委託した県建築士事務所協会から耐震強度0.43〜0. 45と指摘された10階建てマンション1棟について、市から再計算結果のデータ提供を受け、 鉄筋の数などを記した設計図と突き合わせた。その結果、再計算では梁(はり)の一部で鉄筋の数が実際より少なかったり、 径の細い鉄筋を使ったりしたようにデータ入力されていた。

 中山氏は「単純な手入力のミスとしか考えられない。一部の強度が下がるだけで、 建物全体の強度も低くなる」と主張。再計算のデータ自体が違うとして、「(耐震強度の)数値がおかしくなるのは当然で、 信頼性はない」と反論した。

 市建築指導課は「構造計算書がなく、不完全なデータで検証したため、(委託先の) 協会が入力ミスをしたのだろう。現在、協会が(中山構造研究所が提出した) 新しい構造計算書のデータを基に安全性を検証している」。同協会の福冨秀孝専務理事は 「守秘義務があるので何も言えない」と話している。

 

(関連記事、拙文)
耐震強度の判定

posted by いさた at 22:46 | Comment(0) | TrackBack(1) | 建築関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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【耐震偽造】中山明英という人物
Excerpt: 最近テレビ画面を騒がせるようになった白あごヒゲのナイスガイ。 中山構造研究所の中山明英所長である。
Weblog: ダメ主夫 ひげメガネの雑記帳
Tracked: 2006-02-15 18:08