2009年09月16日

「負担金」は階層構造だったのか

 全国知事会が、公共事業に関して国が都道府県に負担を求める「国直轄事業負担金」の廃止を求めていますが、 それに関連して、同じように都道府県が市町村に負担を求める「市町村負担金」を廃止する府県が出てきました。

 現時点では、来年度から和歌山県が原則廃止、大阪府と熊本県が一部廃止だそうです。

 

 橋下知事らが先頭に立って唱えている風の国直轄事業負担金の廃止。 自分ら都道府県が金を出すのは嫌だけど市町村には金を出してね、ではマズイ、ということですね。この辺は、 正直というかフェアな姿勢だと思います。

 ただ、イメージ戦略としては大阪府がまず一番に打ち出す方が良かったのではないでしょうか。 それも一部廃止でなく原則廃止で。

 

 この負担金は、国→都道府県→市町村、ときれいに階層構造をなしていますね。 行政システムはこういうのが多いのでしょうが、ひとつ変更しようとすると、様々なところに影響が出るみたいですね。

 

asahi.com
市町村負担金を廃止、和歌山県が来年度から 全国初

2009年9月16日12時58分

 和歌山県の仁坂吉伸知事は15日、県の公共事業の一部を市町村に負担させる「市町村負担金」を、 来年度から原則廃止すると表明した。総務省や和歌山県によると、原則廃止を打ち出したのは全国初という。

 公共事業の負担金をめぐっては7月、全国知事会が国直轄事業負担金の廃止を求め、 市町村負担金についても見直すべきだとの見解を示している。仁坂知事はこの日の県議会一般質問で 「国直轄事業負担金の廃止を訴える一方で、市町村から負担金をいただくのは矛盾している」と述べた。

 和歌山県では09年度当初予算で、道路、港湾、下水道など31事業、 総事業費196億円のうち約29億7千万円について、市町村負担金でまかなうことにしている。県は今後、 市町村との協議の場を設け、「県が全額負担するもの」「例外的に継続するもの」「事業ごと市町村へ移譲するもの」とに仕分ける。 (加藤順子)

 

産経ニュース
大阪府が市町村負担金の一部を廃止へ

2009.9.16 11:50

 大阪府の橋下徹知事は16日、府の公共事業費の一部を市町村に負担させる「市町村負担金」 の一部を来年度から廃止することを明らかにした。橋下知事は「維持管理費は原則廃止するが、 建設費については廃止に向けて府と市町村の仕事の割り振りを考えたい」と述べた。

 府は今年度当初予算で、5事業について計約242億円の負担を市町村に求めている。廃止するのは、府が管理する 「岸和田水門」(大阪府岸和田市)の維持管理費で、年間約500万円。他の事業についても、廃止に向けて検討するという。

 全国知事会が今年7月、国直轄事業負担金廃止を求めることを決め、同時に市町村負担金を見直す方針を申し合わせていた。 熊本県が来年度から一部を廃止、和歌山県も原則廃止することを決めている。

 

posted by いさた at 14:43 | Comment(0) | TrackBack(1) | 土木関連(入札契約) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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