2009年08月24日

キャズムというのは?

 「キャズム」という言葉を見かけて何だろう?と思って調べていました。 その過程でイノベーター理論(新商品の購入などで購買層を早い順に5段階に分けている)に触れることになりました。

 その理論によると、購買層は早い順にイノベーター(革新者)、アーリーアダプター(初期採用者)、 アーリーマジョリティ(前期追随者)、レイトマジョリティ(後期追随者)、ラガード(伝統主義者)。

 このイノベーター理論をベースにして、実はアーリーアダプターからアーリーマジョリティの間には大きな断絶があり、 これを越えられなければ商品は普及せず早期に消えてしまう、というのがキャズム理論で、この大きな断絶を「キャズム」 と言うそうです。

 

 イノベーター理論自体は1962年に提唱されていて、 マーケティングを生業にしている人たちにとっては常識なのだろうけど、私のような土木系技術職にとっては目新しい話でした。

 

 私が関係する公共事業では、国交省や自治体設計基準として統一が図られている構造や工法が、 一般に普及した工法とみなすことができると思います。

 設計業務は大半の場合においてこの領域で処理されるので、 レイトマジョリティないしはラガード領域で働いているようなものですね。

 もちろん、

 

イノベーターやアーリーアダプターに当たる新技術や新工法もあるにはありますが、 工事の際のVE提案などで採用される程度で、ある特定企業(施行能力を持った企業)が関わる場面で使用されるぐらいでしょう。

 

 これが、実績としてある程度積み重ねられ、実際に作ってもそう問題が無い、ということになってくると、 一般のコンサルタントで設計をする場面も出てくると思われます。

 この段階になるとアーリーマジョリティと呼べるかも知れませんね。ただし、設計基準はまだ無い状態なので、 対応できる技術力を持つ企業は限定的なものでしょう。

 設計業務としては工夫の余地があって技術的な面白さはあるでしょうが、採算性は・・・な状態ですね、きっと。

 

 さらにコンサルタントの設計が積み重ねられ、設計手法が確立してきて、役所が設計基準に載せるようになれば、 一般化した技術として、レイトマジョリティ以降の状況になり、採用される機会が増えるでしょう。

 こうなると、ルーティンワークの性格が強くなり、採算性は高くなる反面、技術的な面白みは少なくなってきます。

 

 公共事業では、一般的に言われている「キャズム」も存在しますが、 さらにアーリーマジョリティとレイトマジョリティの間にも断絶が存在していると思います。

 基本的には役所のお墨付きによって越える断絶。大きい断絶ではありますが、「鶴の一声」 で飛び越えられる可能性も持っています。

 

 技術者としてどの層にいるべきなのか。イノベーターからアーリーマジョリティぐらいまでが、 苦労はするけれど楽しみもあるのだと思います。ただし、実力が伴わなければ、そんな層にいることはできませんが。

 

イノベーター理論
http://www.jmrlsi.co.jp/mdb/yougo/my02/my0219.html

キャズム
http://www.atmarkit.co.jp/aig/04biz/chasm.html

 

posted by いさた at 16:14 | Comment(0) | TrackBack(1) | 土木関連(技術) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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