予告編を見た感じでは、今回はギャグ編かと思っていたのですが、実は一筋縄では行かなかったようです。少しずつ、 いろいろな要素がちりばめられていて、大人も子供も結構楽しめたのではないでしょうか。
冒頭、勤務中に盆栽いじりや会議で居眠りなど、たるんだ様子のトミオカ長官ではじまります。
剪定ばさみを取出すシーンは、マックスでは数多いお遊びシーン。
長官の様子にDASHメンバーは燃え尽き症候群ではないかと心配します。
そんな時に、挑発星人モエタランガが、空間転移によって地球に出現。炎をモチーフとしたデザインですが、
見た目は宇宙人というよりは怪獣的。しかし、カイトにテレパシーで話しかけてきたり、
暴れている時もいろいろ話してみたりと、なかなかおしゃべりなヤツです。
モエタランガを攻撃に出たDASHは、ミサイルを命中させ、攻撃成功と思ったものの、
モエタランガが放つ赤い光のようなものを浴びると、途端にハイテンションになり、無謀な攻撃を行って自滅、それでもなお、
地上戦を仕掛けます。同じように、赤い光を浴びた一般の人たちも、「自分たちの街は自分たちで守るのだ」と、
大根などを持って立ち向います。
モエタランガの、ハイテンションになった状態の攻撃は瞬間移動でかわし、相手の自滅を待つ戦法はなかなか賢い方法です。
このあたり、目で燃上がる炎や、ヒジカタ隊長がDASHマザーから墜落しても死なないシーン、
タンクトップに赤いスカーフを巻いているコバ隊員はギャグ編ですね。ミズキ隊員のタンクトップも再登場しましたが、
あまり目立つ扱いでは無かったです。冬に見ると寒そうですf(^^;
カイトも、同じようにハイテンションでマックスに変身しますが、マックスもまた、やたらと高速で攻撃を仕掛けて、
あっという間にカラータイマーが点滅状態、エネルギー切れで敗れてしまいます。モエタランガの能力により、
体内時計が10倍のスピードで進んでおり、急激にエネルギーを消耗していたのです。
ハイテンションのエネルギーが切れ、燃尽きて動けなくなったDASHメンバーは、エリーによって回収され、
DASH基地へ運ばれます。カイトだけは動けなくなっても回収されませんが、この辺はご都合主義でしょうか、
それともウルトラマンマックスであることは暗黙の了解なのでしょうか。
モエタランガが人間サイズで現れ、カイトにいろいろと話します。
脳の神経電流を食ってしまうというモエタランガウィルスの仕組み(だから動けなくなってしまう)、
それゆえ人間と一体化したマックスはカイトのダメージの影響を受けてしまうという弱点・・・よく話す宇宙人です。この時、
マックススパークを一度取上げるのですが、持去らなかったのは、詰めが甘かったですね。
同じ頃、DASH基地でもウィルスの正体を突止めますが、モエタランガが基地に向けて移動を開始します。
ピンチなのですが、ウィルスのワクチンを作りたいヨシナガ教授は、モエタランガウィルスに感染しますが「時間が無いが、
今の私ならいつもの10倍のスピードで仕事ができる」と前向きな発想で努力し、トミオカ長官は
「年寄りは症状の進行が遅いし、ちょうど気合を入れてもらったぐらいでちょうどいい」と、
ダッシュバード3で自ら出撃します。年の功というべきか。
トミオカ長官はDASHメンバーに語りかけます「君たちが燃尽きた限界を乗越え、再び立上がることを信じている。
それが人間の強さだ」。
ヨシナガ教授はワクチン完成まであとわずか、というときに燃尽きますが、そこにダテ博士が登場!
ワクチン開発の後を引継ぎます。
トミオカ長官の呼びかけに、カイトは力を振り絞ってマックスに変身、 モエタランガに捕まって危うい状態だったダッシュバード3を救います。しかし、 ウィルスの影響でマックスは思うように動けない。そこに、ダッシュアルファに乗ったダテ博士が登場、 ダッシュデリンジャーでできたてのワクチン弾を発射!またしてもいいとこ取りです。
ワクチン弾で回復したマックスは、トミオカ長官、ダテ博士と共に、モエタランガを撃破します。モエタランガ自身は、 相手に冷静に闘われると、あまり強くなかったようで、割と簡単にマックスに倒されてしまいました。
ラストは、談笑するトミオカ長官とダテ博士(たまたま遊び来たらピンチになっていたそうで)を、 ヨシナガ教授とDASHメンバーが見守り、ヨシナガ教授の「ああやって、何度も何度も限界を乗り越えてきたのよ、 あの二人は」で終り。
ギャグ的な描写による映像的なおもしろさ、限界を超えろというメッセージ、科特隊の同窓会&活躍、 ということであまり考えずに楽しめる作品だったと思います。ベテランメンバーが活躍するのは、これからの世の中、 年寄りへのエールであり、若年者への示唆(経験者から得るものがある)、という意味が込められているのかも知れませんね。
カテゴリ・ウルトラマンマックス
本編以外の記事
ウルトラマンマックス全体感想
マックス23・24話[予告編]
マックス21話[予告編]
マックス19話[予告編]
マックス13話[予告編]
ギャラクシーとゼノン
マックス5話[予告編]
本編レビュー
40話 スペシャル・フィナーレ ←全怪獣・宇宙人登場の総集編
39話 つかみとれ!未来 ←未来は明るかった!
38話 地上壊滅の序曲 ←ミズキ隊員、殉職?
37話 星座泥棒 ←ロマンティックな佳作。設定はちょっとつらいが
36話 イジゲンセカイ ←シャマー星人の逆襲。再利用色強し・・・
35話 M32星雲のアダムとイブ ←怪獣を殺してばかりでいいの?
34話 ようこそ!地球へ(後編) ←バルタン星人たちに平和が訪れた?
33話 ようこそ!地球へ(前編) ←バルタン星人超巨大化
32話 エリー破壊指令 ←工作員再び。コバのガンアクションが冴える
31話 燃えつきろ!地球!! ←ギャグ+シリアスの快作。ダテ博士いいとこ取り
30話 勇気を胸に ←マックスに頼ってばかりでいいのか?
29話 怪獣はなぜ現れるのか ←ウルトラQ同窓会
28話 邪悪襲来 ←怪獣デザインコンテスト第1位が登場
27話 奪われたマックススパーク ←エレキング再登場、アクション編
26話 クリスマスのエリー ←クリスマス特別ファンタジー編
25話 遙かなる友人 ←心温まる一編
24話 狙われない街 ←セブン「狙われた街」の後日談
23話 甦れ青春 ←原点回帰を感じる佳作。ダテ博士
22話 胡蝶の夢 ←実相寺監督作。賛否両論の問題作
21話 地底からの挑戦 ←ゴモラ登場、でも扱いがちょっとかわいそう
20話 怪獣漂流 ←交互に来るギャグ編
19話 扉より来たる者 ←サービスモード全開、オザキ博士
18話 アカルイセカイ ←シャマー星人のキャラが強烈
17話 氷の美女 ←16話の次は順番が悪かった
16話 わたしはだあれ? ←マックスギャグ編の最高峰
15話 第三番惑星の奇跡 ←マックスで一番の傑作ではないでしょうか
14話 恋するキングジョー ←キングジョー登場
13話 ゼットンの娘 ←ゼットン、ゼノン、ギャラクシー。一つの山場か
12話 超音速の追撃 ←ちょっとギャグ編
11話 バラージの預言 ←アントラー登場
10話 少年DASH ← メタシサスのデザインは好きです
09話 龍の恋人 ← なかなか味わい深い佳作
08話 DASH壊滅!? ←エイリアン風
07話 星の破壊者 ←イケメンです
06話 爆撃、5秒前! ← レッドキングとピグモン登場
05話 出現、怪獣島! ← レッドキングとピグモン登場
04話 無限の侵略者
03話 勇士の証明
02話 怪獣を飼う女
01話 「ウルトラマンマックス誕生!」
※01話〜04話はブログ開設前なので記事無し。