2009年07月06日

外来種との交雑種

 オオサンショウウオと言えば特別天然記念物として有名ですが、京都の賀茂川などでは、 外来種のチュウゴクオオサンショウウオや、外来種と日本固有種との交雑種が繁殖し、固有種を駆逐しつつある状況のようです。

 

 例えば、オオサンショウウオを保護して川に放す場合、それが固有種なら→外来種の中へ放り込むことになる。 外来種や交雑種であった場合→固有種を駆逐することになるそうで、ちょっと一般庶民ではどうして良いのかわからない状態ですね。

 とりあえず、発見したら研究機関に連絡するのがベストみたいです。研究機関でどう扱うのか決めるのでしょう。

 

 ペットとして飼える動物がかなり自由になったために、国内に色々な動物が持ち込まれ、 中には日本の自然環境に適応するものもいて、こういった交雑種や外来種の問題は両生類に限らずさまざまな動物で起きています。

 技術的には遺伝子解析ができるようになったため、交雑種の存在が顕在化しやすくなり、 問題としてより認識されやすくなっていることもあると思います。

 

 国内の固有種でも、同じ種と言っても、遺伝子レベルで見れば生息する地域によって若干違うこともあるそうです。 ここまで保護しようとすると、国内の固有種でも、元もと生息していなかった地域に放すことはできなくなりますね。

 人間の技術の進展で、新たに考えないといけない問題が出てきたようです。

 

 

asahi.com
川に戻すの待った!そのオオサンショウウオ外来種かも

2009年7月6日7時32分

 大雨の後、時折、市街地の河川で見つかる「オオサンショウウオ」。国の特別天然記念物だけに、 発見者や警察官らが丁重に保護し、もとのすみかの上流部に戻すことが多い。だが、ちょっと待って。 それは生態系を乱すおそれのある、よく似た外来種かもしれない。

 6月30日早朝。京都市北区の賀茂川沿いで「路上にオオサンショウウオがいる」と110番通報があった。 体長約1メートル、重さ約9キロ。京都府警の北署員が「天然記念物が車にひかれてはいけない」と2人がかりで保護し、 約5時間後、数キロ上流で放した。

 特別天然記念物に指定されている固有種ならば、環境省の分類では絶滅危惧(きぐ)2類で、 京都府でも絶滅危惧種とされている。

 ところが、このオオサンショウウオに、固有種でない疑いが出てきた。「目が飛び出ており固有種でない可能性が高い」。 写真を見た京都大学大学院の松井正文教授(動物系統分類学)はチュウゴクオオサンショウウオとの交雑種だった可能性を指摘する。

 実は賀茂川では06年、ペット用などとして持ち込まれた外来種が繁殖しているのが確認されていた。松井教授によると、 08年9月までに遺伝子を分析した111匹のうち、13%が外来種、44%が固有種との交雑種だった。特に幼生では71% が交雑種で、固有種が駆逐されつつある状況が明らかになった。

 松井教授は「放したのが外来種なら固有種を駆逐したり交雑したりするおそれがある。 固有種だったとしても外来種の中へ放り出したことになる」と指摘する。交雑の実態が確認されたのは賀茂川だけだが、 他県の河川でも外来種が見つかっており、同様の危険性は高まっているという。

 行政の対策は後手に回っている。府や京都市、文化庁は今年3月、「オオサンショウウオが発見されたらまず府や市、 研究機関に連絡してもらう」という方針を確認したが、まだ細かい手順が決まっておらず、外部に周知はしていなかった。市は 「警察など保護する可能性の高い機関と連携を密にする必要がある」と反省している。(原知恵子)

 

 

posted by いさた at 20:19 | Comment(2) | TrackBack(0) | 環境問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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この記事へのコメント
外来種と固有種との交雑、サンショウウオだけではないですね。クワガタや日本猫も・・・。純粋な日本猫は今では全くいないそうです。我が家の猫も外来種の血が混じっているのが体つきからわかりますし。

そういえば、天皇陛下がこの問題で心を痛められていたのを思い出しました。琵琶湖の生態系を脅かしているブルーギルですが、日本に初めてブルーギルを持ち込まれたのが皇太子時代の陛下だったそうで・・・。
Posted by だんな at 2009年07月06日 22:18
>だんな さん

昔から人間によっていろいろな動植物が持ち込まれてきたので、元をたどれば外来種あるいは交雑種というのは結構ありますが、交雑種が詳しく分かるようになったのは遺伝子工学が発達してきた最近のことだと思います。


ブルーギルも、元は食用にしようとして持ち込んだのですが、意に反して在来種を脅かすほどになってきています。

陛下を責める気持ちはありませんが、自然のものはそうそう人間の思惑通りになるとは限らない、ということですね。

Posted by いさた@管理人 at 2009年07月06日 23:07
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