2009年06月08日

国土交通省が漫才研修

 国土交通省が若手職員向けの研修で、吉本興業の芸人を講師に「漫才研修」を開いたそうですが、 省内やあるいは省外からも批判が相次いでいるそうです。テレビでもその模様が放送されたそうですが、 批判の電話が相次いでかかってきたとのこと。

 

 コミュニケーション能力を高める研修というのは、なかなか良い着眼点だと思いますし、その題材に「笑い」 を使うと言うのも何となく理解はできます。確かに、人を怒らせたり悲しませたりすることよりも、笑わせることの方が難しい。

 国家公務員ということで、いわゆる「お役所」、お堅いイメージとかマニュアル通りの応対、 と言った言葉が浮かんできますが、それだけで済むということもなく、 さばけたトークができる能力もあるに越したことはないですよね(全員に要求されるわけでは無いでしょうが)。

 例えば、国土交通省なら、公共事業の際には地元住民といろいろ話をしなければならないし、 コンサルタントや建設業者との打合せなど、潤滑なコミュニケーションができれば、 物事の結果が大きく変わってくることも多々あるでしょう。

 

 そう言ったことを考えると、この漫才研修もそう無駄ではなかろうと思いますが、 コミュニケーション能力と言うのは明確に測りがたいものなので、評価されにくいのも仕方が無いかもしれません。

 しかし、意思疎通がスムーズになったことで、事業の流れが速くなったり、また外部との関係がうまくまわるようになったりすれば、それは大きな効果があった、ということになるのではないでしょうか。

 

 違う視点からでは、表面的に役所のイメージに合わない「漫才師を呼んだ」ということで批判を浴びるのも、 これまた仕方が無い面もあるでしょうが、あるいは、もう少し別の形で続けられるような方策を考えてみるとか。 例えば芸人といっても、大学で講義をしたりするような落語家の師匠もおられたりしましたよね・・・

 

 テレビ番組で放送されて批判が相次いだらしいですが、研修風景だけ切り取れば「無駄」と解釈されますね、きっと。 それに加えて、研修後の成果(例えば、地元説明会がなごやかにうまく行ったなど)をあわせて放送していれば、 印象はまた違ったものになったでしょう。

 もっとも、研修の成果が上がっていなければ、まさしく「無駄遣い」なわけですが。

 

産経ニュース
国交省「漫才研修」に批判続出 お笑い芸人が講師…税金の無駄遣い? 

2009.6.8 08:26

 国土交通省が若手職員のコミュニケーション能力を高めようと、吉本興業の芸人を講師に招き「漫才研修」をしたところ、 省内外から「税金の無駄遣い」「意味があるのか」と批判が相次いだ。 道路特定財源でカラオケセットなどを購入したことが強く批判された経緯もあり、今年限りで取りやめになりそうだ。

 国交省の人事担当者は「笑いは発表や会議での潤滑油となり、対人能力も向上すると考え企画した。 受講した職員には好評だったのだが…」と話している。

 国交省によると、今月2日、職員約100人を対象にした「初級マネジメント研修」 に吉本の構成作家4人と漫才コンビ3組に来てもらった。プロの模範を鑑賞後、2人1組となって、 用意された台本の空白を埋める形でボケとツッコミ役をこなす体験をした。講師料は数十万円だった。

 研修がテレビ番組で放映されると、批判の電話が相次いでかかったという。

 

posted by いさた at 13:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | 仕事雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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