京都大学の再生医科学研究所というところで行った動物実験の話ですが、 お腹の脂肪から取り出した幹細胞(いろいろな組織に変化する能力を秘めた細胞)を脳の中に入れて神経細胞を作り出すことに成功したそうです。
動物実験とはいえ、再生医療の中でも、神経細胞の再生への足がかりになるのでしょうか。お腹の脂肪、 言わばぜい肉から幹細胞を取り出すのであれば、身体への負担もそうかからずに済むという利点もあります。
これから、出来上がった神経細胞が回路をつくるのか、 他の細胞が増えるなどの悪影響が無いかなどを長期間かけて調べるそうです。人間に適用できるようになるまでには、 まだかなりの時間がかかるようですが、うまく行くと良いですね。
この技術は、将来は脳腫瘍や脳梗塞で損なわれた部分の脳細胞を補う、といった治療法につなげたいとのこと。 事故などによる外傷にも応用できるでしょう。
実用化されて、脳細胞を補うことができるようになり、後遺症が劇的に少なくできるのなら、画期的ですね! 脳が萎縮していくアルツハイマー病も、現在は治療法がありませんが、 ひょっとするとこの技術を使えば治療できるようになるかもしれません。
現在治療法が無かったり、深刻な後遺症が残る病気への福音になると良いですね。
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おなかの脂肪から神経細胞 京大、動物実験で成功
2009年6月6日15時1分
おなかの脂肪から取り出した幹細胞を脳の中に入れて神経細胞を作り出すことに、 京都大学再生医科学研究所の中村達雄准教授らが動物実験で成功した。脂肪の利用は負担が少ないため、将来、脳梗塞(こうそく) や脳腫瘍(しゅよう)の患者への再生医療の足がかりにしたいという。スイスの専門誌に発表する。
脂肪の中には、体のさまざまな組織の細胞になりうる幹細胞が含まれていることが知られている。 幹細胞そのままでは移植に使えないが、幹細胞を取り出してスポンジなどの「足場」にしみこませたものを、傷ついた組織に移植、 再生をめざす研究が世界中で進んでいる。
研究チームの中田顕研修員は、ラットのおなかの脂肪から幹細胞を取り出し、 コラーゲンでできた数ミリ角のスポンジにしみこませた。幹細胞を大量にしみこませるために、3日間、幹細胞を培養しながら、 スポンジを回転させ続ける工夫をした。このスポンジをラットの脳の中にあけた穴に移植した。
1カ月後、幹細胞から神経細胞ができたことが確認できた。今後、この神経細胞が回路を作るか、 ほかの種類の細胞が増えていないか、長期間、調べる。チームは、 脳腫瘍の手術後や脳梗塞などで欠けた部分を補う治療法につなげる一歩にしたいという。(小林正典、瀬川茂子)



