ウルトラセブンの話の中に「人間牧場」という話がありましたが、サイバーエージェントが5月13日に開始したのは、 婚活をしている女性向けの携帯サイト「男の子牧場」。
ネーミングもさることながら、会員が、知人男性のプロフィールをサイトに登録してお互いに紹介し合うものだそうですが、 その情報は「牧場」の中の「家畜」として表されるというインパクトのあるものだそうです。
また、情報登録の際に、自由に設定したマトリックスで男性を分類することもできるそうで、「貧乏−ブサイク」 といったものも可能だそうです(^^;
さっそく批判が殺到しているそうですが・・・
それも致し方ないところですね。
ネーミングと言い、男性を家畜で表現するところと言い、ネットで広く行うサービスとしては「センスが無い」のひとこと。 持ち上げても「低レベルなブラックジョーク」あるいは「注目を集めたいがためのスタンドプレー」ですかね。
「女の本音」から発想したサービスなのかも知れませんが、 せいぜい少人数の内輪の仲良しグループ内で留めておくようなモノでしょう。広く公開した場合の世間の反応など、 もっと想像力を働かせないといけない。
人権や差別の観点からも追及されるだろうし、また、悪意で利用すれば、個人情報暴露や誹謗中傷などの格好の場になるし、 利用者自体が女性になりすます可能性もありで、そう言った運営面の見通しも甘いのでは。
サイバーエージェントの社内では「問題ない」と判断したそうです。批判が殺到したことについて 「ネーミングの変更も検討」とのことですが、ちょっとピントがずれていませんか。
この間、AERAの記事でサイバーエージェントの社長が持ち上げられていたけれども、 社内がそう言う空気で大丈夫なのか?とも思います。しかし、それぐらいでないと業績も伸びなかったのか。
この勢いで「男の子牧場」を変えることなく、同様なサービスとして「女の子牧場」を開始できるなら、会社としては 「一本筋の通った組織」であると評価しますよ。良い方向への評価ではありませんが・・・・
J-CASTニュース
「男性を家畜扱い」「個人情報どうなる」 婚活サイト「男の子牧場」
に批判殺到
2009/5/14
サイバーエージェントが2009年5月13日に開始した婚活女性向けの携帯サイト 「男の子牧場」が物議を醸している。女性ユーザーが身近な男性のプロフィール情報をサイトに登録して、 お互いに紹介しあうサービスなのだが、草食系の男性を馬や牛にたとえてアイコン化していることなどから、「男性は家畜なのか」 といった批判が殺到している。
男の子牧場は、会員登録した女性が、 自分の身近にいる知人男性の顔写真やプロフィールを仮想の「牧場」に登録し、紹介しあう携帯コミュニティサイト。 婚活中の友人に「いいひと」を紹介するような感覚で、女性同士の情報交換を促進し、「婚活」を応援するのが目的だという。
男性情報の投稿は簡単だ。携帯メールに男性の写真を添付し、「長所・短所」 「結婚相手に求める条件」といった簡単なプロフィール情報を入れてサイトに送信する。すると、バーチャルの「牧場」内に、 男性が馬や牛、羊などのアイコンで表示される。青々とした牧場に、家畜で表された人間が置かれるという、少し異様な雰囲気だ。
さらに牧場の画面には、縦軸と横軸で区切られたマトリックスが表示され、 ユーザーは自由に男性を分類することができる。たとえば、縦軸に「お金持ち←→貧乏」をとり、横軸に「イケメン←→ブサイク」 をとって、4つのタイプに区分けするといった感じだ。「貧乏&ブサイク」で登録された男性は本当に気の毒だが……
広報ブログにコメント殺到し、「炎上」
いままでにない画期的な婚活支援サービスといえないこともないが、「男の子牧場」 がスタートすると、ネットでは非難の声が巻き起こった。 サイトを運営するサイバーエージェントの広報ブログには多くのコメントが殺到し、「炎上」状態になった。
「男性を牛や馬や羊のアイコンで登録って倫理的に大丈夫ですか…」
「配慮が足りないのでは? 下品だと思います」と、男性を牛や馬などの家畜にたとえることが「男性差別」にあたるという批判のほか、「個人情報保護」 の観点からも問題があるという指摘もあった。
というのも、利用規約の上では、男性情報を登録するために本人の同意を要求しているものの、 実際には同意がなくてもいくらでも登録できるようになっているためだ。登録された男性のプロフィール情報は、「友達登録」 した会員であれば誰でも自由に閲覧できる。
「ネーミング変更も視野に入れる」広報ブログのコメント欄に批判が寄せられたのを受けて、サイバーエージェントは5月14日、 釈明文をブログに掲載した。「男の子牧場」というネーミングに関しては、
「昨今話題になっている『草食男子』というキーワードから連想し、 女性がイメージしやすいようにという意図でつけられました」
と説明。社内の男性にリサーチを行い、「問題ない」と判断したという。だが、批判が多かったことから、 「ネーミングの変更」も視野にいれて再検討する、としている。
また、個人情報保護に関しては
「明らかに承諾を得ていないと判断できる写真や誹謗中傷等のコメントなどについてはサイト内監視を行い削除対応を行ってまいります」
と説明している。しかし、批判はおさまっておらず、 釈明文をのせたブログにも200件以上のコメントが殺到している状態だ。
サイバーエージェント広報部はJ-CASTニュースの取材に対し、
「問題がある情報に対しては、ユーザ同士で『通報』 ボタンで報告できるようになっているほか、運営元の監視員がサイトを巡回しています。削除の対象となるのは、 利用規約で禁止している、本名や住所などの男性本人を特定できる情報などです。また、登録前に、本人の許可を得ているがどうか、 確認するページを設けて対応する予定です。ネーミングに関しては、男性差別であるという意図は全くなかったのですが、 ご指摘を真摯に受け止め、変更を検討しています」
と話している。
既婚者から見れば「どうせ俺は関係ないから好きにすれば」というサービスではあります。既婚者にヒアリングしたのか?
騒ぎになることはわかっていての「確信犯」という感じもしますが、ヒアリングで本当に何の疑問もなくOKだったのなら、確かに質に問題ありでしょうね。