漢方薬の「麻黄湯」が、インフルエンザの症状軽減に効果があるそうです。程度としてはタミフルと同等ぐらいの効果が期待できるらしいです。症状の軽減、ということでウィルス自体に作用するわけでは無いようですね。
麻黄湯の効能は以前から承認されていて、健康保険で使えるということなので、これまであまり注目されてこなかったということになるでしょうか。
タミフルへの耐性を持ったウィルスも出てきているそうですし、今後、大流行すればタミフルの供給もままならなくなる可能性があります。
また、強毒性の新型インフルエンザが出てきた場合、治療薬は無くとも、症状を緩和して身体の自然治癒力で対抗する、という方法は変わらないでしょう。
そんな事態になったとき、麻黄湯が一躍注目を集めることになるかもしれません。東洋医学においても、インフルエンザに罹った場合の対策があったのですね。
YOMIURI ONLINE
漢方「麻黄湯」、インフルにタミフル並み効果…福岡大病院
インフルエンザの治療に漢方製剤の「麻黄湯(まおうとう)」を使うと、抗ウイルス薬のタミフルと同じ程度の症状軽減効果があるという研究結果を、福岡大病院の鍋島茂樹・総合診療部長らが明らかにした。
新型インフルエンザへの効果は未確認だが、タミフルの効かない耐性ウイルスも増える中、注目を集めそうだ。
日本感染症学会で4月に発表された鍋島部長らの研究は、昨年1月〜4月に同病院を受診し、A型ウイルスを検出した18〜66歳の男女20人の同意を得て実施。うち8人はタミフル、12人は麻黄湯エキスを5日間処方した。ともに発症48時間以内に服用し、高熱が続く時は解熱剤を飲んでもらった。
服用開始から平熱に戻るまでの平均時間は、タミフルが20・0時間、麻黄湯が21・4時間でほとんど違わなかった。解熱剤の平均服用回数はタミフルの2・4回に比べ、麻黄湯は0・6回と少なくて済んだ。
麻黄湯のインフルエンザへの効能は以前から承認されており、健康保険で使える。
(2009年5月8日22時11分 読売新聞)