長崎県対馬市は市民税や国保税の滞納者に対して、預金差し押えを行うそうですが、 今年は定額給付金の支給タイミングを考え、初めて全島一斉に預金差し押えを始めたとのこと。
差し押えられた人から、苦情の電話がひっきりなしにかかったそうです。滞納には人それぞれ事情があって、 払おうにも払えない人も中にはいるのでしょうが、基本的に滞納しているが故に差し押えられていて、 それで文句を言うというのもどうかな?と思います。
総務省の指導は「家計への緊急支援が第一の趣旨なので、差し押えは趣旨に合致しない」としていたそうですが、 差し押え自体は違法では無いとのことです。
「趣旨に合致しない」という曖昧さでは明確に差し押えを禁止しているわけではなさそうなので、 対馬以外にも差し押える自治体は出てくると思います。給付金のための法律を作る時に、 差し押え禁止を盛込んで明確に禁止しておけば良かったのかも知れませんね。
それにしても、未だによくわかりませんが、景気刺激のために消費してくれ=家計への緊急支援なんでしょうか。
この件は国が国税を使って国民にバラマキ、ばらまかれた国税を地方税として再回収する、と言う構図ですね。 ものの区別として財布は別なんでしょうが、国税も地方税も結局は税金。
マッチポンプみたいです・・・・
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定額給付金支給日に税滞納者の預金差し押さえ 対馬市
2009年4月1日18時12分
長崎県対馬市が、定額給付金の支給を始めた3月30日から税金滞納者の預金差し押さえを始めた。市税務課は 「通常の差し押さえ業務だが、支給のタイミングも考えた」としている。市には「定額給付金を狙ったのではないか」 といった苦情が殺到したという。
市によると、定額給付金対策本部が30日、約2200件分を金融機関に振り込んだ。一方、 税務課は同日から全島一斉に預金差し押さえを始めた。例年、3〜5月を徴収強化月間にしているが、 一斉差し押さえは今年が初めて。
担当者は「滞納者の家庭を訪問して徴収する方式を、差し押さえ方式に昨夏から変えており、 給付金を狙い撃ちしたわけではない」と説明。給付金支給先を知らないまま、 滞納者をランダムに抽出して差し押さえているという。ただ、差し押さえられた人からは「給付金が入ったのに、なぜ」 「詐欺だ」といった電話がひっきりなしにかかった。
総務省は市町村に対し、「家計への緊急支援が第一の趣旨で、 給付金そのものを差し押さえるのは趣旨に合致しない」と指導してきた。ただ、今回のケースについては 「法的には禁止されておらず、市町村がどう判断するかだ」とも。
対馬市税務課によると、市税や国保税の滞納額は年々増え、2月末現在で19億円に上る。担当者は 「児童扶養手当などと違い、定額給付金は差し押さえ禁止の対象にはなっていない」と話す。口座に入ると預金であり、 区別できないという見解だ。(伊東聖)