北朝鮮のテポドン発射問題に関し、日本政府は初めてとなる「弾道ミサイル破壊措置命令」を発令しました。 北朝鮮のミサイル発射を探知し、日本の領土・領海に飛来すると判断した場合は、迎撃を試みることになります。
万が一の際は「爆裂的に鎮圧せよ!」(わかる人はそう多くはないでしょうが・・・)という状況です。
昨夜、RE:SUKIさんの記事のコメントにも書いたことですが、 せっかく持っている装備を使わずに手をこまねいていても仕方がないので、警戒態勢を整える、というのは、 相手が相手だけに当然の対応だと思います。
(テポドンを巡る問題は、上記のRE: SUKIさんの記事で良く調べられ、まとめておられるので、ご一読をお勧めします。)
さて、この件は、北朝鮮が発射を思いとどまるか、もしくは発射したが日本を含めどこにも被害が無かった、 という幕切れが一番無難なものでしょうが、後者については発射されないとわからない。
予告されている発射日時は4月4日〜8日の間のどこか。もう、それほど時間は残されていません。この後、 日本としてどう動くのか、と言う判断は非常に難しいでしょうね。
まずは、北朝鮮が発令に関してどのような動きを見せてくるのか。
asahi.com
「弾道ミサイル破壊措置命令」を発令 北朝鮮発射準備で
2009年3月27日11時17分
北朝鮮が長距離弾道ミサイル「テポドン2」とみられる機体の発射準備を進めていることを受け、政府は27日、 安全保障会議(議長・麻生首相)を開き、ミサイルが日本の領土・領海に落下する場合に備え、自衛隊法に基づく 「弾道ミサイル破壊措置命令」を初めて発令することを決めた。これを受け、浜田防衛相は自衛隊に対し、 破壊措置命令を発令した。
発令は4月10日まで。北朝鮮は4月4〜8日の午前11時〜午後4時の間に、「人工衛星を運搬するロケット」 の発射を予告している。
河村官房長官は安保会議後の記者会見で「通常は領域内に落下することはない」との見方を示したうえで、 「国民には通常の生活を送っていただきたい。万万が一に備え警戒態勢をとる」と述べた。
破壊措置命令には(1)「日本に飛来する恐れがある」時に閣議決定を経て防衛相が命じる (自衛隊法82条の2第1項)(2)「日本に飛来する恐れがあるとは認められない」が、事態の急変に備え、 あらかじめ防衛相の判断で原則非公表で命じる(同第3項)――の2種類がある。
政府は今回、飛来する恐れは認められないが、「事故が発生したら落下する場合がある」(河村氏)と判断し、 3項を選択。河村氏は非公表としてきた3項による破壊命令を公表した理由について(1)北朝鮮の事前通知があった(2) 国民の不安を和らげるためできるだけ説明する必要があった――の2点を挙げた。
迎撃や情報収集に備え、政府はイージス艦「ちょうかい」「こんごう」の2隻を日本海に、イージス艦「きりしま」 を太平洋に配備する。日本海に配備される2隻は、迎撃用の海上配備型迎撃ミサイル(SM3)を搭載済み。
迎撃用の地対空誘導弾パトリオット3(PAC3) は首都圏とミサイルが上空を通過するとみられる東北地方の計5カ所(陸上自衛隊の秋田、岩手、朝霞各駐屯地、 航空自衛隊の習志野分屯基地、市ケ谷基地)に配備する。27日から配備を始める見通しだ。
政府はミサイル発射を確認した場合、地方自治体と報道機関に対し、発射後5〜10分程度での公表をめざす。 発射の30分〜1時間後には落下したとみられる場所も公表するとした。政府は27日、 首相官邸の危機管理センターに設置した情報連絡室を官邸連絡室に格上げした。
本当の意味での非常事態ですが、前回の発射失敗の悪い経験からなのか、緊迫感に欠けるのが現状に思います。私が一番そうなので、困るのですけどね。いさたさんのように、冷静に分析できると良いのですが、あれもこれも気になる性質も困ったものです。
さて、発射はいつになるのでしょう?
明暗は発射後5分〜10分で決まるようですので、緊張します。
>落書きブログをご紹介、ありがとうございます。
いつもよく調べて書かれているので、参考にさせていただいていますし、今回の件についてよく知ることが出来ました。
>さて、発射はいつになるのでしょう?
あの国の国威発揚のため、最も良いと思われる日が選ばれそうですが。
北朝鮮の事情に詳しい人達なら、ある程度の予想は出来ているのかも知れませんね。
>明暗は発射後5分〜10分で決まる...
発射を探知するのはそう難しくは無いでしょうが、ごく短時間で判断を下すという点について、決定することが出来るのか、どうも不安です。