オーストラリアの天文学者の観測結果によると、直径30〜50メートルの小惑星が、 地球のごく近くをかすめていたことがわかったそうです。
最も接近したのは、日本時間で3月2日の夜10時40分頃で、地球との距離は約6万キロだったそうです。これは、 月との間の距離38万キロの約6分の1になります。
6万キロというと、人間のスケールで言えばものすごく遠いですが、宇宙空間のスケールとしては、これはもう 「ニアミス」のようですね。
1光年が約9.46×10^11乗 万キロなので、確かに6万キロというのは相当に近い・・・ といっても桁の差がありすぎてピンときませんが・・・・
この小惑星が衝突していたら、1都市が壊滅するほどの大災害になった可能性があるようです。
ぶつからなくて良かったですね、と事後なのでこの程度ですが、仮に事前にわかっていたら、 話に尾ひれがついたりして、パニックが起きていたかもしれません。もしかすると、衝突の可能性は認識されていたけれど、 社会的な影響を考えて、公表しなかっただけなのかも。
もし、もし、衝突していたとしたら・・・・落ちてきた場所によっては「天誅」 と思われることになったかもしれません。
YOMIURI ONLINE
「都市一つ壊滅したかも」小惑星あわや激突…豪学者が観測
【ブリスベーン=岡崎哲】3日未明、直径30〜50メートルの小惑星が地球の近くをかすめていたことが、 オーストラリア国立大学の天文学者、ロバート・マクノート博士の観測で分かった。
最接近時には地球からわずか約6万キロの距離で、博士は「衝突していれば1都市が壊滅するところだった」 としている。
地元メディアによると、同博士は2月27日、 200万キロ以上離れた宇宙空間に時速3万1000キロもの速度で地球に向かって来る未知の天体を発見し、 軌道を計算したところ、太陽の周りを1年半かけて公転する小惑星だった。この小惑星は3日午前0時40分 (日本時間2日午後10時40分)に地球に最も近づき、その距離は、月との距離(約38万キロ) の6分の1弱に当たる約6万キロだった。
この小惑星の大きさは、1908年にロシア・シベリアに落ち、 2000平方キロの森を焼き尽くしたものに匹敵したという。
地球への再接近は100年以上先になる見込み。
国立天文台の入江誠・広報普及員の話 「小惑星と地球との距離が6万キロ・メートルというのは、 宇宙の距離としてはものすごく近い。小惑星がここまで地球に接近するのは珍しいことだ。 地球に衝突せずに通過してよかった」
(2009年3月6日12時29分 読売新聞)
おそらく、天文関係者にすれば、高速道路で運転しながら、横の車と異常接近したような恐怖感を得るのでしょう。正直、拙僧なぞは、対象の小惑星が見えていないので、まったく実感もなければ、このようなニュースを聞いても、「そうなんですか」と思うしかないのですが・・・
天文学をしていると、スケール感が全然違う感覚になってくるのでしょうね。
専門職であれば、天文学に限らず、そのような傾向になると思います。
でも、たまに地上に落ちてくる隕石の巨大版が落ちてきていたかも、と考えると恐ろしいことではあります。
ピンと来ないのですけれど(^^;