asahi.comを見ていたら、もう少しずつ始っている花粉症対策の記事がありました。その中に、 花粉症対策グッズとして、「見えないマスク」という文字が目にとまりました。
見えないマスクは、「ノーズマスクピット」と言うそうですが、鼻の孔にフィルターを詰める格好で、 目立ちにくいもののようです。装着後は、鼻輪や鼻ピアスをつけたような感じになるのかな? とりあえずGoogleで検索してみたら、
http://www.litec-eco.com/shop/pit.html
ネットショップのようですが、検索結果の上位に出てきました。 asahi.comの記事によると販売は好調なようです。使用感と言った評価は、 もうしばらくしたら出てくるのでしょうかね。
私自身は、スギヒノキとは別の花粉症なので、症状が出てくるのはまだ先ですが、 面白そうなのでシーズンになったら試してみようかな、とちょっと思っています。やはり、 マスクで顔を覆わずに済むのは魅力ですよね。
また、林野庁が花粉症の根本的な対策として、首都圏や京阪神周辺のスギを、花粉をほとんど出さない品種や、 スギではない広葉樹に転換する事業を始めるそうです。10年後には現在のスギの5割に対策をする予定だそうです。 時間がかかりますが、元を絶つ効果は望めそうですね。
かつて、材木としての需要を見込んでスギやヒノキを植えていったと思いますが、国内林業が衰退して放置され、 今では花粉症の原因として問題になっている、というのは皮肉なものです。放置されずに手入れがされていたら、 花粉症の問題も現在ほどには広がらなかったのでしょうか。
林野庁が山の手入れに動くのであれば、花粉症対策だけではなく、これを機会にスギ材・ ヒノキ材の生産が再開できるような対策をしたり、広葉樹に転換するのなら里山として公園的な利用も図っていく、 といった具合のことができれば、一石二鳥・三鳥でしょうけれど、何とかうまくできないものでしょうかね。
asahi.com
「見えないマスク」「ワクチン開発」…花粉対策の進化
2009年2月14日17時20分
スギの花粉が本格的に飛び散り始める時期を示す「花粉前線」が北上中だ。近畿では今月末までに全域で飛散し、 量は昨年の2〜3倍と予測されている。花粉症の人にはつらい日々が続きそうだが、市販の対策商品は進化を続け、 ワクチン開発など抜本的な解決に向けた取り組みも始まっている。
環境省によると、昨年の近畿各地のスギとヒノキの花粉飛散量は少なかったが、今年は例年(過去10年間の平均) に比べても多くなりそうだ。大阪府は例年の1.22倍で、昨年の3.03倍。奈良県は例年の1.25倍、昨年の3. 36倍になるという。
飛散量は前年夏の天候に影響を受ける。昨年7〜8月は気温が高く、日照時間も長かったため、花粉をつける雄花 (おばな)の成長が促されたらしい。同省はこうした気象データと、11〜12月に観測した雄花の状態から、 飛散の時期や量を予測している。
今年の飛散はすでに四国や広島県、島根県などで始まり、ほぼ例年並み。 通常は飛散開始から1週間ほどで量が増え、その状態が約4週間続き、4月末に終息する。晴れて気温の高い日や、 乾燥して風の強い日、雨の降った翌日は量が多いという。一日のうちでは正午ごろと日没直後に多くなる傾向がある。
医師らによると、花粉の量が増えるにつれて症状が際限なく悪くなるわけではない。ただ、 比較的症状が軽かった人が悪化したり、平気だった人が発症したりする可能性があるという。
患者増を見込んで対策グッズ商戦は活気を帯びる。東急ハンズ江坂店(大阪府吹田市)では、 1月中旬から花粉防護用のマスクや眼鏡、静電気で花粉が衣服につくのを防ぐスプレーなどの特設コーナーを設けた。
「見えないマスク」と銘打った「ノーズマスクピット」は、スポンジ状のフィルターを鼻孔に詰めて使う。 松山市の会社が昨年末から3個入り(525円)など2種類を約20万セット出荷したが、 生産が注文に追いつかない状況だという。
医療機関では、薬物で症状を抑える対症療法と、 スギ花粉のエキスを注射してアレルギーを起こさないよう体を慣れさせる免疫療法が受けられる。 免疫療法は今のところ根治の可能性がある唯一の方法だ。 急性アレルギー反応によるショックを起こさないようにエキスの濃度を徐々に上げるため、 治療に3年ほどかかるのが一般的。治療を受けた人の6割以上に有効だったというデータもある。
アクティ大阪耳鼻咽喉(じびいんこう)科(大阪市北区)の大橋淑宏・副院長は、 免疫療法の患者を約200人抱えている。「医師に専門性が要求され、関西で実施している病院は少ないので、 口コミで訪れる人が多い」という。
理化学研究所の免疫・アレルギー科学総合研究センター(横浜市)は「スギ花粉症の撲滅」を目指し、 ワクチン開発に取り組む。すでに動物実験で有効性や安全性は認められ、 製薬会社と連携して10年後までに市場に出る可能性があるという。
林野庁は、根元を断つ対策に乗り出した。今年度から首都圏と京阪神地域の周辺のスギについて、 花粉をほとんど出さない品種や広葉樹に転換させる事業を開始。 10年後には現在のスギの5割を植え替えてしまうのが目標だ。(浅倉拓也)
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〈花粉症〉 体内に入った花粉にアレルギー反応を起こし、くしゃみ、鼻づまり、目のかゆみなどの症状が出る。 原因となる植物は様々だが、日本の森林面積の2割を占めるスギによる患者が最も多い。花粉を吸い続けると、 アレルギー反応を起こす物質として体内に作られる抗体が許容量を超え、発症するともいわれる。環境省はウェブサイト (http://kafun.taiki.go.jp/) で、全国の観測地点の花粉データを1時間おきに更新している。