1年近く前、殺虫剤・メタミドホス入りの中国産毒ギョウザによる中毒事件がありました。そして、昨年8月の北京オリンピック前に、 中国国内でも中毒被害が出ていた、との情報が流れました。
さらに、昨日の産経ニュースに、その中国国内の中毒被害のやや詳しい状況が出ていました。この間の空き具合は何なのでしょうね。 やっぱり、間延びさせて有耶無耶にする作戦でしょうか。
さて、中国国内の被害というのは、毒ギョウザ製造元の天洋食品が回収したギョウザを、地元の河北省政府が某鉄鋼グループに横流しし、 ギョウザを食べた複数の従業員が中毒症状を訴えた、というものです。具体的な数まではわかりません。
横流ししたのは、中国当局の「中国国内での毒物混入は無い」という発表を信じていたためのようです。
以前の記事で、『おおかた、回収したものを中国国内でまた販売した、といったところなのでしょうか。だとすれば、 いかにも中国らしい顛末です。』などと書いていましたが、だいたい想像した事情と同じだったということですね。
もう、わかりきっていることですが、メタミドホスは製造過程で入れられていたんですよ。
この事件は、中国国内では隠蔽されており、未だ天洋食品は、安全管理に問題なし、ということで、 被害者のような扱いになっているとか・・・・この件は、どうも隠蔽されたまま終わるような気がします。
生活の中で、中国産の品に触れる機会は何かと多いですが、made in Chinaに潜む危険性は忘れないようにすべきですね。
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産経ニュース
中国製ギョーザ、省政府が横流し斡旋 新たな中毒も
2009.1.24 20:22
【北京=矢板明夫】一昨年12月に起きた中国製冷凍ギョーザによる中毒事件後、製造元の「天洋食品」(河北省石家荘市) が売れ残った大量のギョーザを、地元政府の斡旋(あっせん)で同省内の鉄鋼工場に横流し、 新たな中毒事件を引き起こしていたことが24日までに分かった。「中国国内での毒物混入はない」 と断定した中国当局の発表を信用したためで、同省関係者もギョーザを食べた従業員も危険性について認識していなかったようだ。
河北省の国有企業幹部によると、日本との取引を中止され経営難に陥った天洋食品を救済するため、 地元の国有企業を管轄する同省国有資産管理監督委員会は、同じ国有企業の同省鉄鋼グループに対し、 売れ残った10万食以上のギョーザの購入を持ちかけた。ギョーザは同グループ傘下の唐山、承徳、 張家口など各地の子会社で無料配布されたが、それを食べた複数の従業員が下痢や嘔吐(おうと)などの中毒症状を訴えたという。
「唐山鉄鋼」の50代の男性従業員は「昨年5月ごろに会社からギョーザを数袋もらったが、 同僚の中にギョーザで体調を崩し入院した人もいるため、しばらくして回収された」と証言した。配布された際に 「日本で中毒事件を起こしたギョーザ」と社内でうわさになったが、多くの従業員は気にせずに食べたという。
日本での中毒事件は中国でも報道されたが、中国公安省は昨年2月に記者会見で「中国国内での毒物混入」を否定したため、 「日本での混入説」はほぼ既成事実として中国で認識された。多くの中国メディアは「工場内の安全管理に問題なし」として「天洋食品」 を事件の被害者のように報じたため、一般市民からも同情が集まっている。横流しを斡旋した地元政府は、 ギョーザの危険性についてまったく認識していなかったと関係者は証言した。
鉄鋼工場で起きた新たな中毒事件について、中国当局は昨年夏ごろにはすでに把握し、外交ルートを通じて日本に伝えた。しかし、 中国国内では、その事実は伏せられ、まったく報道されておらず、工場周辺では、未だに「日本人犯人説」が一人歩きしているのが現状だ。
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【中国製ギョーザ中毒事件】 2007年12月から08年1月にかけて、 中国河北省石家荘市の天洋食品が製造した冷凍ギョーザを食べた千葉、兵庫両県の3家族計10人が食中毒となり、 製品から有機リン系殺虫剤メタミドホスを検出。中国側は中国での故意の混入を一貫して否定してきたが、中国でも中毒被害が発生。 事件の真相は依然、解明されていない。
こんにちは。中国の毒ギョーザを巡る一連の動きをみていると、非常に管理体制が杜撰であることがわかります。この様子だと、結局毒ギョーザの件はうやむやにされると思います。しかし、今回の出来事で、中国側で毒が混入されたのは、ほぼ間違いないと思います。しかし、このような事件をみるにつけ、毒ギョーザが問題なのではなく、根本は、現代中国の体制そのものに問題があるのだと思います。それを直さない限り、毒ギョーザのような事件はこれからも起こり続けます。過去の悠久の歴史からみて、中国はこのへんで、中央集権ではなく、いくつかに分裂して、新たな体制を模索した方が、最も良いことなのではないかと思います。詳細は是非私のブログをご覧になってください。
コメントありがとうございます。
国の体制を変えれば、ある程度改善が見られるかも知れませんが、それ以前に民族・文化の影響も多分にあると思います。
相手の変化を望むよりも、まずは自衛することを考えるべきでしょう。
コストが安いということで、生産拠点を中国に持っていってしまったことも一因でしょうね。