今日ですが、国産ロケットH2Aの15号機が種子島宇宙センターから打上げられ、 衛星の分離や軌道投入に成功したとのことです。メインは温室効果ガスを観測する衛星「いぶき」の打上げだそうですが、 打上げ能力の余力を利用して数個の超小型衛星も搭載されました。
超小型衛星の中には、東大阪の職人集団が中心となって製作した、「まいど1号」も含まれており、 こちらも分離に成功したとのこと(^^)。おめでとうございます。プロジェクトが発足した当初は、 夢のような出来事に思えましたが、ついに夢が実現しました。
まいど1号は、これまでのフルオーダーメイドスタイルの人工衛星ではなく、基幹部をモジュール化し、 それらを組合わせてつくる「PETSAT」という方法で製作されたそうです。
PETSATは、人工衛星の低コスト化や信頼性の向上などを目指しており、 まいど1号は実験機として位置づけられているとのこと。今後は、雷の観測に用いるセンサを、 実際に宇宙空間で使用するテストが行われるようです。2号機もあり、こちらが打上げられた暁には、 雷雲の観測実験を行うそうです。
言わば町工場の職人集団が作り上げた衛星。それが宇宙に行ったと聞くと、宇宙空間が何となく身近に思えてきます。 不思議なものです。不景気で暗い話が続きますが、こういう知らせを聞くと、勇気づけられて楽しくなりますね(^^)。
東大阪宇宙開発協同組合 SOHLA
http://www.sohla.com/index.php
asahi.com
H2A打ち上げ成功、衛星「いぶき」分離確認
2009年1月23日13時34分
三菱重工業と宇宙航空研究開発機構は23日午後0時54分、温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」 を搭載した国産ロケット「H2A」の15号機を、鹿児島県種子島の宇宙機構種子島宇宙センターから打ち上げ、 目的の軌道に投入することに成功した。打ち上げ能力の余裕を利用して積み込まれた小型衛星「まいど1号」なども、 順調に宇宙に放出されたとみられる。
H2Aの打ち上げ成功は9回連続で、製造・打ち上げを宇宙機構から移管された三菱重工業にとっては3回目。
いぶきは打ち上げから約16分後に高度約670キロで分離され、地球を南北方向に回る軌道に入った。
いぶきは宇宙機構と環境省、国立環境研究所が開発。 地球の温室効果をもたらす二酸化炭素とメタンの観測が目的だ。これまで観測場所は約280地点しかなかったが、 いぶきは上空から約5万6千地点で測定する。総事業費は打ち上げを含め約346億円。
今回、搭載された超小型衛星は、SDS―1(宇宙機構)▽スプライト観測衛星(東北大)▽まいど1号 (東大阪宇宙開発協同組合)▽かがやき(ソラン)▽KKS―1(東京都立産業技術高専)▽STARS(香川大) ▽PRISM(東京大)の7基。
2009年1月23日15時40分
大阪府東大阪市の中小企業が開発した小型人工衛星「まいど1号」が、 23日に打ち上げられたH2Aロケット15号機から無事、切り離されたことが分かった。 宇宙航空研究開発機構から関係者に、発信電波を受信したとの連絡があった。
無事に打ち上がったようで、何よりでございました。こういうところから、改めて日本製品の強さが産み出されていけば良いと、切に願っております。
ロケット、人工衛星共に日本の技術力により成功したものです。
この技術を、将来に渡って維持・発展させていくことが出来るのか?という点は、理系離れや技術伝承の難しさなどがあり、問題になっているようです。
先頃のノーベル賞と共に、理系への関心をひきつける、一つの呼び水になれば良いですね。