漢字検定を行ったり、年末恒例の「今年の漢字」を発表したりする、公益法人・日本漢字能力検定協会が、 本来利益を上げてはいけない検定事業などで、過去5年間に20億円の利益を上げていたことが発覚。
漢字検定に限らず、様々な検定ブームで受験者が飛躍的に増え、利益があがったようです。知名度もありますし、 学生にとっては合格すると受験などでメリットもあるようです。社会人でも、検定は必須ではないにしても、 一般常識として漢字を知っていて損ということはありませんね。
資格商売ならぬ検定商売ですが、公益法人の性格上、あまりに儲るのはよろしくないようです。 文部科学省も数年前から指導はしてきたが、改善されないので、立入り検査を行うとのこと。
公益法人制度の詳細は知りませんが、ニュース記事では、このままでは「公益」法人にならないのはもちろん、 一般の法人としての存続も難しい、というように読めますね。
協会が無くなって漢字検定が廃止されたからと言って、公益の観点から大きな不都合があるとは思えませんが、 天下り先(?)が無くなるかも、というのは一部の人たちにとっては、指導や検査で何とか回避したい、 シリアスな問題なのかも知れません。
儲けた20億円を吐出すのであれば、今、 不景気でいろいろと困っている人たちの助けになる使い方ができるといいですね、何とか給付金みたいなバラマキではなく。
YOMIURI ONLINE
利益禁止の「漢検」20億円もうけ、経費3倍の検定料も
「日本漢字能力検定協会」(京都市下京区、大久保昇理事長)が、 利益を上げることが認められていない検定事業などで、過去5年間に計約20億円の利益を得ていたことがわかった。
経費の最大3倍の検定料を受検者から徴収していたという。
同協会は1992年に旧文部省が財団法人として設立を許可した。こうした公益法人の指導監督基準は 「公益事業で必要な額以上の利益を生じないようにすること」と定められており、文部科学省は近く、 緊急の立ち入り検査に入ることを決めた。
協会は、年末には、清水寺(同市東山区)で「今年の漢字」を発表することでも知られている。
主な事業は1級から10級までの漢字検定で、受検志願者は当初12万人だったが、「検定ブーム」に乗り、 2007年度には20倍以上の270万人に増大した。
文科省によると、これらの事業により、協会は03年度から07年度にかけて最高で年9億円の利益を上げており、 合計額は20億円にのぼる。
文科省は04年以降、再三にわたって「対価が適正でない」として、級によっては受検者1人あたりの費用 (約2100円)の3倍近くに設定していた検定料の引き下げなどを指導してきた。
協会は07年度から検定料の一部を値下げして5000円〜1500円としたり、 昨年12月末には改善計画を回答したりしたが、文科省は具体的な対策ではないとして、 立ち入り検査に踏み切ることを決めた。
昨年12月に施行された新公益法人制度でも公益事業で利益を得ることは原則、禁じられている。 内閣府公益認定等委員会事務局は「このままでは公益法人としての基準を満たさない。 幅広く営利活動ができる一般法人として存続するためには、財産を別の公益事業に寄付するなどしなければならない」 としている。
同協会は読売新聞の取材に対し、「忙しくて答えられない」としている。
(2009年1月22日14時45分 読売新聞)
う〜む、一昨日の某民主党さんの参院予算委員会なネタからしますと、タイムリー?と言ったらよいのかなんですけれども(謎)、それにしても20億円”も”お稼ぎになっていらっしゃったとは、裏山椎の木にございます(汗)。
で興味あるのは、その「立ち入り検査」をすると、当該20億円がいかようになるものか?と(余計なお世話汗)。
つーことで風呂へぇります。
20億円はどうなるんでしょうね。
ニュースでは、別の公益事業に寄付しないといけない、とか書いていました。
他の(天下り先)公益法人に薄く広くばらまくんでしょうかね・・・
言われてみれば、この協会に天下りは何人ぐらいいるんでしょうね。
報復で立入り検査だとしたら、有力な天下り先では無い可能性が高そうです。