2005年の最終話にして、第3クールに突入。今回はピット星人2人組とその地球侵略の道具として、エレキングが再登場。
ピット星人は、地球侵略のため、エレキングの幼体を複数送り込み、地球人の脳波を吸い尽そうとします。 第2話登場のエレキングは電気を喰っていましたが、今回は同じ電気でも脳波です。ここで、伏線として、 これまでのマックスの流れからは唐突な感じなのですが、ミズキ隊員がなぜかモチベーションがとても下がっているというか、 自分がDASHにいる意味があるのかどうかわからない、という感じで悩んでいる、ということになっています。
さて、DASHは以前のエレキングのデータから解析し、複数の幼体の捜索に出ます。地上捜索班のカイトとミズキは、
途中でピット星人の罠にはまり、ミズキはエレキングの幼体に脳波を吸収されて倒れ、カイトはピット星人2人組にボコボコにされて、
マックススパークを奪われてしまいます。
黒いドレスに身を包んだ美女2人が、カイトを倒すシーンは、19話に続く、お父さん向けサービスモードだったのでしょうか?
殴られて倒れ込んだカイトの背中側に、一人が肩肘をついて横たわっているようなのは特に・・・
そうこうしているうちに、成体エレキングが2体も現れ、DASH基地へ連れ帰られたミズキ隊員も、
幼体エレキングに操られて脱走します。カイトはミズキ隊員を救出に向い、エリーを除くDASHメンバーはエレキングの攻撃に向います。
カイトは幼体エレキングをミズキから引離し、ミズキのモチベーションを復活させます。カイトはマックスに変身できないものの、
幼体エレキングに強力な(?)脳波を送込んで、倒してしまいます。幼体エレキングは一体倒されると、次々に共倒れになるらしく、
ピット星人の見えない円盤に赤い魂(?)のようなものが戻って行き、円盤が見えるようになってしまいました。
一方、DASHは、復活したミズキ隊員がダッシュバード3で加勢に駆けつけ、エレキングを一体倒します。
DASHが怪獣を倒すのはかなり珍しいのではないでしょうか。幼体エレキングを倒したカイトは、ダッシュアルファ(飛行形態)で、
ピット星人の円盤へと向います。
円盤の上空から、ダッシュアルファを降りて、円盤へと飛降りるカイト・・・
このあたりからスピーディかつ破天荒な感じのアクションになって行きます。私は結構好きですが、「そんなことしたら普通は死ぬよ」
と突っ込みたくなります(^^;
ダッシュアルファは、完全に破壊されていたように思いますが(ダッシュバードでも完全に破壊された描写は無いのでは)、
次回から大丈夫なのでしょうか。
円盤内ではマックススパークがなぜか目立つところにあり、美女姿ではあんなに強かったピット星人が、
本来の姿になった途端に簡単に倒されてしまいました。個人的には美女姿で闘って、倒されたときに本来の姿に戻る、
というのが良かったように思います。
その後、カイトはマックススパークを取戻してマックスに変身し、墜落しそうだったダッシュバード3を救い、
残る1体の成体エレキングと闘います。ミズキ隊員がダッシュバード3から、マックスを見つめるシーンがありましたが、
何か意味深な視線でしたね。
さて、エレキングは成層圏にまで投げ飛され、その上分身したマクシウムソードで八つ裂きにされて爆死。 DASHの攻撃で倒されてしまうし、マックスにはここまでされるし、エレキングが可哀相になりましたね。マックスを苦しめるとか、 エレキングにちょっといいところをみせてやっても良かったのでは。
ラストシーンは、カイトとミズキが駆寄るシーンでEND。その後は抱合ったのか、握手したのか、見つめ合ったのか、それとも? 含みのあるラストシーンでした。どちらも危機を迎えることで、カイトとミズキの成長を描きたかったのかな?
今回の話は、シリアスでテンポ良く進むし、アクションも破天荒なところがあって、 大人向けとしてはなかなかに面白い作品だと思ったのですが、ミズキ隊員が悩んでいる様子の原因もしくは背景の描写がある方が、 唐突感が無くてより良かったのではないかと思います。子供向けとしては、後半のカイトのアクションや、 マックスVSエレキングの戦闘シーンで何とかもっていた、という感じでしょうか。
しかし、セブンの「湖のひみつ」を元にしているとしても(一応、ウルトラアイを奪っていたし)、
なぜまたピット星人とエレキングだったのでしょうね。エレキングは着ぐるみ再利用の意図があったのでしょうが、
ピット星人が良くわかりません。
そんなに人気があるわけでもないと思うので、エレキングを使うためだったのか、それとも美女2人組をしたかったのか。
カテゴリ・ウルトラマンマックス
本編以外の記事
ウルトラマンマックス全体感想
マックス23・24話[予告編]
マックス21話[予告編]
マックス19話[予告編]
マックス13話[予告編]
ギャラクシーとゼノン
マックス5話[予告編]
本編レビュー
40話 スペシャル・フィナーレ ←全怪獣・宇宙人登場の総集編
39話 つかみとれ!未来 ←未来は明るかった!
38話 地上壊滅の序曲 ←ミズキ隊員、殉職?
37話 星座泥棒 ←ロマンティックな佳作。設定はちょっとつらいが
36話 イジゲンセカイ ←シャマー星人の逆襲。再利用色強し・・・
35話 M32星雲のアダムとイブ ←怪獣を殺してばかりでいいの?
34話 ようこそ!地球へ(後編) ←バルタン星人たちに平和が訪れた?
33話 ようこそ!地球へ(前編) ←バルタン星人超巨大化
32話 エリー破壊指令 ←工作員再び。コバのガンアクションが冴える
31話 燃えつきろ!地球!! ←ギャグ+シリアスの快作。ダテ博士いいとこ取り
30話 勇気を胸に ←マックスに頼ってばかりでいいのか?
29話 怪獣はなぜ現れるのか ←ウルトラQ同窓会
28話 邪悪襲来 ←怪獣デザインコンテスト第1位が登場
27話 奪われたマックススパーク ←エレキング再登場、アクション編
26話 クリスマスのエリー ←クリスマス特別ファンタジー編
25話 遙かなる友人 ←心温まる一編
24話 狙われない街 ←セブン「狙われた街」の後日談
23話 甦れ青春 ←原点回帰を感じる佳作。ダテ博士
22話 胡蝶の夢 ←実相寺監督作。賛否両論の問題作
21話 地底からの挑戦 ←ゴモラ登場、でも扱いがちょっとかわいそう
20話 怪獣漂流 ←交互に来るギャグ編
19話 扉より来たる者 ←サービスモード全開、オザキ博士
18話 アカルイセカイ ←シャマー星人のキャラが強烈
17話 氷の美女 ←16話の次は順番が悪かった
16話 わたしはだあれ? ←マックスギャグ編の最高峰
15話 第三番惑星の奇跡 ←マックスで一番の傑作ではないでしょうか
14話 恋するキングジョー ←キングジョー登場
13話 ゼットンの娘 ←ゼットン、ゼノン、ギャラクシー。一つの山場か
12話 超音速の追撃 ←ちょっとギャグ編
11話 バラージの預言 ←アントラー登場
10話 少年DASH ← メタシサスのデザインは好きです
09話 龍の恋人 ← なかなか味わい深い佳作
08話 DASH壊滅!? ←エイリアン風
07話 星の破壊者 ←イケメンです
06話 爆撃、5秒前! ← レッドキングとピグモン登場
05話 出現、怪獣島! ← レッドキングとピグモン登場
04話 無限の侵略者
03話 勇士の証明
02話 怪獣を飼う女
01話 「ウルトラマンマックス誕生!」
※01話〜04話はブログ開設前なので記事無し。
「ウルトラマンマックス」かじった程度に観ましたが、機械のような冷たさ、死体のような不気味さと同時に巨大ロボットのような重厚さを持ったマックス版エレキング。青白い体で夜の街を蹂躙する迫力は、歴代の中でも随一だと思います。まさに「怪獣」といった感じ。
その造形に高い人気を得ているようですが、私はそのキャラクターには好感が持てません。心優しい女性の寂しさにつけ込んで利用した挙句、そういった行いに心も動かない冷酷さ、狡猾さ。ピット星人の「配下」というよりは「分身」といった感じの存在。
何と言ってもこちらのエレキングは、成長したり分裂したりする「生きたロボット」のようですので、文字通りピット星人に「操縦」されているのですよね。
本作ではピット星人自体がカイトくんを翻弄し、嘲るが如きドギツイ性格なので、マックスに変身後の戦いは敵への怒りがモロ炸裂したようですね。
不気味で冷酷かつ重厚なエレキングは、怒りのマックスパワーで宇宙が見える上空へぶん投げられ、全身を細切れにされて2005年の大晦日の夜空の星になりました。
歴代エレキングの中で、一番リキの入った倒され方をしてますね・・・・・・(しみじみ)。