ハタハタ、と言う魚は有名で、ハタハタ鍋のイメージが浮びますが、関西では獲れないこともあり、 ちょっと馴染が薄い感じです。このハタハタの卵が砂浜でうち上がっていて、それを拾い集めた6名が、検挙されたとのこと。 青森県の話です。
青森県の規則で、資源保護のため、産卵されたハタハタの卵は採補してはならない、というものがあり、 これに抵触するそうです。密漁扱いのようなのですが、砂浜に打上げられた卵をそのままにしておいたらどうなるんだろう、 という疑問が・・・・
ハタハタは、海草の茎に卵を産み付けるそうなのですが、卵が孵るためには、海中にいなければならないはずです。 ということは、砂浜に打上げられてしばらく経ってしまえば、もう孵化しない可能性が高いので、 拾い集めて食べても乱獲には当らないと思うのですがどうなんでしょうね。
それとも、実は、打上げられた卵を発見した場合は、すみやかに海に戻さないといけない、 というような規則が別にあるとか?もしくは、漁協の了解の上ならば拾い集めてもOKとか、 そういう権利関係の問題なのでしょうか?
謎が残る検挙ですが、引用記事を見る限り、「条文がそうなっているから」的な杓子定規な適用なのかもしれませんね。 しかし「卵を抱えた親魚を拾うのは違反にならない」というのも、また謎です。
打上げられた卵を拾って食べるのはNGだが、親魚を拾って、腹を割いて出てきた卵を食べるのはOK。 線引きが不思議ですね。
2008.12.10 20:20 追記
別の記事で、漁協の人たちが、砂浜に打上げられた卵を海に返す作業をしていたりするそうです。コメント欄でなまはげさんにも指摘をいただきましたが、ハタハタの資源保護は徹底して行っているようです。
ということで、杓子定規な適用ではありません。
asahi.com
ハタハタの卵拾ったら罪、6容疑者書類送検へ 青森県警
2008年12月9日21時49分
青森県警鰺ケ沢署は9日、ハタハタの卵を密漁したとして、同県つがる市木造(きづくり)の農業の男(68) ら3組計6人を、県海面漁業調整規則違反の疑いで検挙したと発表した。今後、詳しく事情を聴き、書類送検する方針。
同署によると、6人は7日朝から昼過ぎにかけて、同県深浦町の海岸で、 砂浜にうち上がっていたハタハタの卵を拾い集めた疑いがある。 シケ翌日の海岸にはゴルフボール大の卵が多数打ち上げられるという。 3組はいずれも自宅で食べるためだったと話しているという。3組で計約16キロが密漁されたと同署は見ている。
資源保護のため、県の規則は「産卵されたはたはた卵は、これを採捕してはならない」と定め、 違反者には10万円以下の罰金、もしくは6カ月以下の懲役が科せられる。ただ、 卵を抱えた親魚を拾うのは違反にならない。
また、網で拾い集めて「打ち上がっているのを拾った」と主張する人も現れるかもしれませんから、必然的で致し方ないこと。
ブラックバスの害魚問題でも、害を認めながらも規制がざるなので、密放流は止まりません。「ブラックバスは既に居るのだから、問題視はおかしい」と考えるのか否かと同じこと。環境問題は、大きく捉えないと、問題が見えてきませんよ。
ハタハタは、東北の名物とはいえ、最近ではずいぶんと獲れなくなっていたようです。よって、こういう条例が出来たのでしょうが、条例は条例、市民には粛々と厳守を期待したいものです・・・
>また、網で拾い集めて「打ち上がっているのを拾った」と主張する人も現れるかもしれませんから、必然的で致し方ないこと。
なるほど、そういう行為を想定しての規則なのですね。
ケースバイケースの余地がなく、資源保護のためにがばっと網をかけた規則と言うことなのでしょうね。趣旨は納得しました。
解説ありがとうございます。
漁業資源の保護のため、かなり厳しく規制しているようですね。
厳守が望ましいのでしょうが、人々の認識として難しい面もあるのでしょうね。