アメリカの金融破綻の影響で急速に景気が悪くなり、企業は経費の節減に工夫を凝らしている、というのが引用したasahi.comの記事の趣旨でしょうか。引用元にならって、この記事にも「ケチケチ作戦」を入れてみました。
細々とした節減策が紹介されているのですが、いわゆる「乾いた雑巾を絞る」といった努力、と言えましょうか。私も仕事をしている以上は、経費節減は大いに関係がある話。参考にはなりますが、既に実行している作戦がいくつもありますね。
お中元・お歳暮は、すでに廃止しているところも多いのではないでしょうかね。モノクロの紙資料、というのも私の業界ではスタンダードで、カラーの方が珍しい。閲覧するだけのデータ資料では、カラーのものが結構ありますけれど。
また、電話を3分以内に、というのは涙ぐましい努力、というニュアンスが良く伝わってきます(^^; 業種によっては、できるだけこちらから電話をせずに、相手に電話をさせるようにする、といった作戦も可能かも知れません。
以前、取引先で、メール連絡ばかりで、電話をほとんどかけてこないところがありましたが、相手に電話させる作戦を実行していたのかも知れませんね・・・・
こういう削減は、皆がコツコツと地道に続けてこそ効果が出てくるもので、結構忍耐力が要求される一方で、それでいて大幅な経費削減になるかどうかというと、(会社の規模にもよるでしょうが)ちょっと疑問に思えるところもありますね。何もしないよりはマシなんですが。
asahi.com
電話は3分以内・社内パトロール 企業のケチケチ作戦
2008年11月29日11時38分
景気が一気にしぼむなか、企業は経費を切りつめる「ケチケチ作戦」に追われている。出張費、電気代、コピー用紙――など、節約を迫られる社員たちにとっては世知辛い時代だ。多くの企業はバブル経済の崩壊後から節約に励んでおり、「これ以上は乾いたぞうきんを絞るようなもの」との嘆き節も聞こえてくる。
マンション販売が不振の不動産業界。業界大手の住友不動産では今月21日から「身のまわり見直し運動」と銘打って、全社員から経費削減策のアイデアを募り始めた。広報部員は「社内の知恵を結集し、削減に取り組もうと意気込んでます」。
すでに社内の至る所に、節約を呼びかけるポスターが張られている。カラーコピーは原則禁止▽電話は要点を整理して3分以内で▽長時間席を離れる時はパソコンの電源を切る――など、12項目の削減策が並ぶ。総務部の担当者が定期的に社内を「パトロール」し、守られていない場合は注意する。
9月の中間連結決算で国内の大手10社中、8社が減益となるなど、危機感を強める自動車業界。最大手のトヨタ自動車は8月から、報道機関などに配布するため毎回400〜500部印刷している発表資料を、カラーからモノクロに変えた。社内の会議でも紙の資料は極力配布せず、プロジェクターに映し出した画面を見ながら打ち合わせするようにしている。
渡辺捷昭(かつあき)社長が「社内会議や記者発表資料が派手で立派すぎる」と苦言を呈したのがきっかけだ。広報担当者は「(業績関係の)数字が悪いので社内には強い危機感がある。経費削減に聖域はない」。
別の自動車メーカーでは11月上旬、「経費を極力見直してほしい」と求める文書が総務部門から出され、今年のお歳暮を大幅に見直すことにした。部門ごとに贈り先を厳選し、贈る場合も単価を下げる。従来5千円程度の高級ホテルのスープ缶セットだった場合は、3千円ほどのサラダ油セットに切り替えるという。広報担当者は「どこも経営環境が厳しい。お得意様にも暗黙の了解でご理解いただけるはず」と話す。
「ケチケチ作戦」は細部にわたる。ダイキン工業、全日本空輸などは電気代節約のため、昼食時は消灯する。ミズノは2フロア以内の移動はエレベーターの利用を禁止し、階段を使うよう社員に呼びかけている。出張経費も標的だ。ミズノや帝人などは会議のための出張を減らし、出張時も新幹線や飛行機の回数券使用などを義務づけている。日興コーディアル証券や三菱東京UFJ銀行などは、コピー用紙の裏面の再利用を一層徹底する。
ある企業の担当者は「額は小さいが一つ一つの積み重ねが大切」と話す。別の企業の担当者は「バブル崩壊後、削減の努力はずっと続け、やれるだけのことはやってきた。さらに案があったら、逆に教えてほしいほどだ」と嘆く。(千葉正義)