今日、大阪府庁の別館にある、大阪府教育委員会の高等学校課で盗聴器が見つかる、という騒ぎがニュースになっていました。テレビ番組が盗聴に関する取材中に偶然見つけたものだそうですが、府教委と一悶着している橋下知事が「僕じゃないよ」と会見し(笑)、来週は全庁の調査をする、という状況に。
しかし、内部調査によって、自己申告があり、盗聴器を仕掛けたのは府教委の職員である、ということになってきたようです。動機は同僚の日常会話の内容を知りたかった、と言っているそうです。
これが本当だとすれば、部外者ではなく、内部の関係者の仕業と言うことになります。知事をはめるための職員による自作自演、ということではなさそうですが、仮にも人の教育に携わるものが、盗聴までして知りたかった日常会話とは一体何なのでしょうね?
こういう事態が発覚した場合、氷山の一角であるケースが多いですね。全庁調査をしたら、他にもいくつか出てきそうな気がします。盗聴器以外にも隠しカメラも出てくるか。
橋下知事曰く、盗聴器を仕掛けられるのは「一般企業社会ではよくあること」だそうです。この点では、大阪府も民間並み、ということなんでしょう(笑)。移転か新築かで揺れている新府庁舎には、盗聴対策が必要なのでは。
asahi.com
2008年9月12日22時30分
大阪市中央区の大阪府教育委員会事務局の高等学校課で11日夜、職員の机の上に仕掛けられていた盗聴器が見つかった。府教委が内部調査していたところ、12日夕、同課の男性指導主事(48)が府教委幹部に「自分が仕掛けた」と自ら申し出た。同日夜記者会見した府教委によると、指導主事は「特定の同僚4人の日常会話に興味があった」と話しているという。
府教委によると、盗聴器はコンセントに接続するタップ型で、府庁別館5階の同課生徒指導グループの机が接する卓上に仕掛けられていた。11日夜、盗聴問題を取材していた民放テレビ番組の取材班が、同課の部屋から発信される異常電波をつかみ、タップを分解したところ集音装置が見つかったという。
府教委によると、盗聴器の設置を認めた指導主事は、1982年に教職に就き府内の中学、高校教師を18年間務め、00年に府教委事務局に異動した。同課生徒指導グループとは別のグループに所属し、6月上旬、盗聴器を通信販売で約2万5千円で購入し、同月中旬に設置。自席でイヤホンをつけて、8月上旬までに1回数分程度、約20回にわたり盗聴していたという。同月半ば、受信機を自宅に持ち帰ったが、「発信器を取り外すチャンスがなく、そのままにしていた」と説明しているという。
この盗聴器は比較的古いタイプで、半径7〜8メートルの範囲の音声を拾い、約100メートル先まで電波を飛ばすことができるという。
府教委によると、指導主事は「まじめな性格で信頼も厚かった」といい、今後、職員間のトラブルがあったかどうか調べるという。
同グループは府立高校の生徒指導上の問題について校長や保護者らからの相談を受けるが、この指導主事から相談内容が漏れた形跡はないという。
2008年9月12日
橋下徹知事は12日午後、報道陣の取材に答え、「組織としてきちんと防衛策をとらないといけない」と述べた。全庁に文書で注意喚起し、来週にも府庁本館と別館の全フロアで盗聴器が仕掛けられていないか調査するという。橋下知事は「一般企業社会ではよくあること」と冷静な対処を求め、「(全国学力調査の結果公表を巡って)教育委員会と僕が話題になってるけど、僕じゃないですよ」と笑顔で答えた。橋下知事の就任後、知事室では何度か盗聴器のチェックをしたという。「外部なら建造物侵入、内部(の仕業)なら残念だけど、仕方ない」と淡々とした表情で語った。
私はむしろ頼もしく思えましたが。
「産業界ではしょっちゅう行われていることは弁護士時代に知っている」とも述べ、週明けに府庁本館と別館の全部署に盗聴器が設置されていないかを確認することを表明した。橋下知事はさらに「(盗聴を)やることはルール違反だが、されることを念頭に置いて組織として防衛策を取りたい」と冷静に話した。
コメントありがとうございます。
橋下知事の対応については、私は頼りないとは思っておりません。
むしろ、府教委というか、大阪府庁内部の体質を憂いています。