昨日、アフガニスタンで起きた、日本人拉致事件で、行方が分らなくなっていた伊藤さんは、 残念ながら遺体で見つかったとのこと。
日本の外務省が公式に発表した情報では無く、伊藤さんが所属するNGOの現地組織が確認した、ということです。 誤報であれば良いのですが、やはり所属するNGOが確認したのであれば、きっと正しい情報なのでしょう。
伊藤さんは、数年に渡って農業指導を行い、成果をあげてこられたそうです。最近では、 アフガニスタンでは需要はあるが栽培されていないという、お茶やサツマイモの栽培を進めていたとか。31歳とまだまだ若く、 まだまだこれからと活躍が続く、と言う時に、残念ながら事件に巻込まれ、帰らぬ人となってしまいました。
国内が混乱し、外国人誘拐などのリスクがある地域であるとは言え、長い間アフガンに貢献してきた人物が、 故意であれ事故であれ、殺されるいわれなどありません・・・・・心よりお悔やみを申上げると共に、 ご冥福をお祈りいたします。
アフガニスタンは、このところ、タリバンが勢力を増し、国内は混乱の度合を深めている模様です。 NGOで活動されている方々も、まずは自身の安全を図るのが第一。これ以上、 事件に巻込まれることが無いように気をつけていただきたいですね。
この件に関し、日本政府は何か活動することができたのでしょうか。 事件発生からあまり日時が経過していないこともありますが、せいぜい情報収集ぐらいでしょうか?
やはり、頼りになるのは自分自身か。
asahi.com
発見の遺体、伊藤さんと確認 所属NGOの現地関係者
2008年8月27日18時17分
アフガニスタン東部で26日朝起きた日本人拉致事件で、NGO「ペシャワール会」(本部・福岡市)は27日夕、 拉致現場から約20キロ北の山中で発見された遺体が、拉致された同会の伊藤和也さん(31) であると同会の現地組織が確認した、と発表した。
「ペシャワール会」に現地スタッフから入った連絡によると、 遺体が見つかったのはナンガルハル州の州都ジャララバードから北東へ約40キロのヘワ地区山中。 伊藤さんが働いていた試験農場のあるブディアライ村の川の上流付近で射殺されていた。
遺体はブディアライ村に搬送され、同会の現地組織ペシャワール・メディカル・ サービスの副院長が伊藤さんであると確認した。 拉致グループが地元警察の追跡から逃れる際に射殺した可能性があるという。
伊藤さんは26日午前6時半(日本時間同11時)から同7時(同11時半)ごろ、 ジャララバード近郊ダラエヌール近くで自動小銃で武装した4人組に襲われ、運転手とともに拉致された。 運転手は間もなく救出。警察や、会が支援してきた地元住民らが伊藤さんの行方を捜していた。
地元警察によると、警察部隊は26日、山中で拉致グループを発見して銃撃戦となり、1人を逮捕、 伊藤さんと見られる男性1人の遺体を収容した。逮捕された容疑者が、伊藤さん殺害を供述しているという。 伊藤さんが拉致された山中では26日夜も犯行グループと警察部隊の銃撃戦があった。
一方、アフガン東部で活動する反政府武装勢力タリバーンの一派を名乗るムニーブ司令官は27日、 朝日新聞に対し日本人を拉致したことを認めたが、「我々は政府側へ何らかの要求をするための人質にするつもりだったが、 日本人は政府側との銃撃戦に巻き込まれて死亡した」と述べ、殺害を否定した。