会社員の女性が、飛行機の中で心肺停止となった男性に蘇生措置を施し、男性は一命をとりとめたものの、 罵声を浴びせたり、携帯やビデオで様子を撮影するという、心ない野次馬(親父)たちのせいで、 会社員の女性がPTSDになってしまった、という何とも切ない事件が起きていたようです。
ちなみに、客室乗務員は手伝うこともなく、AEDを頼んだが持ってくることもなかったそうです。当然、 野次馬を制止する事もなかったのでしょうね。ただ傍観していたのでしょうか?
女性は救急法の指導員の資格があったそうです。ここぞ、と言う時にスキルが役立ち、人の命を救う、 という素晴しい働きをしたと思います。普通なら「美談」として伝えられるニュースだというのに・・・・ 返って心に傷を負ってしまった、というのではあまりにも可哀想です。
私の感覚が変っているのかもしれませんが、携帯のカメラで撮影する様子は、はたから見ていると、 どうも普通のカメラで撮影するよりも、写される人に対して失礼というか、威圧感があるというのか、印象が良くありません。
携帯のカメラ自体の歴史が浅いので、そのように感じるのかもしれませんが、PTSDに至った背景には、 このような威圧感も関係しているのかも知れません。
野次馬達は、人が生死の瀬戸際におり、自分自身が「現実に」その場に居合せている、 という実感が持てなかったのでしょうね。「テレビと同じ」 などという呑気な発言がそのような状態を表している気がしてなりません。つまらないことを言わず撮影もせず、 ただ傍観しているだけの方がまだマシですね。
中高年ともなれば、周りに対して、対処方法の手本など、 多少なりとも示さないといけない世代に当るのではないでしょうか?いい大人がこれでは、 若者や子供たちがオカシイのも仕方がないことなのかもしれません。情けない話ですが・・・・
もうひとつ気になるのは、客室乗務員の対応ですね。飛行機の中、 というだけで航空会社名など詳しいことがわかりませんが、いったいどこの会社なんでしょうか。
こんな運営をしているところの路線には乗る気がしませんが、そう思われることを想定して、 会社名などは伏せてあるのでしょう。
iZaニュース
救命中、やじ馬でPTSD 助けられないと自責も
09:28更新
航空機内で心肺停止した男性に蘇生(そせい)措置をして助けた女性が、 やじ馬状態のほかの乗客に写真を撮影され、恐怖心などから心的外傷後ストレス障害(PTSD)になった。
女性を診察した国保旭中央病院(千葉県)の大塚祐司医師によると、女性は会社員。救急法の指導員資格があり、 機内で倒れた男性に独りで人工呼吸や心臓マッサージをした。男性は呼吸が戻り、規則的な心拍も回復して命を取り留めた。
この間、多くの中高年の日本人男性乗客らが「テレビと同じ」「やめたら死ぬんでしょ」と携帯やビデオで撮影。 女性は中年男性が集まる場所で過呼吸症状が出るように。カメラのシャッター音が怖く携帯のカメラも使えなくなった。 「やじ馬の罵声(ばせい)と圧力の怖さは忘れないと思う」と話しているという。
客室乗務員は手伝わず、AEDを頼んだが、持ってこなかったという。
撮影の許可を求めるなんて人は居ないっていう印象かあります。
> 周りに対して、対処方法の手本など、
その女性が蘇生措置を断念したりしくじったりすると非難しそうな人達ですね。
> 会社名などは伏せてあるのでしょう。
記事を書いてるのは航空会社の人じゃないんだから社名は公開して欲しいですね。それとも公開したら名誉毀損か何かで訴えられちゃうんですかねぇ。
それにしても何をやっても暗いニュースになっちゃうとは。
誰もが人工呼吸や心臓マッサージを手早くできるわけでもないので、野次馬でいるのは仕方が無いです。
ただ、野次馬なら、蘇生措置の邪魔にならないように静かにしているとか、あるいは女性会社員を励ますとか、もう少し別の対処の仕方もあったのではないかと思います。
もちろん、中にはそういう方もおられたかもしれませんが、非常識な野次馬もいて、結果的にPTSDにまでなってしまったということです。これをどう考えるか?
>それとも公開したら名誉毀損か何かで訴えられちゃうんですかねぇ。
公開するとマズイ、何かがあるのでしょう。
あるいは圧力?
これまた酷い話です。
ご指摘のように、周辺の人を、客室乗務員が制するべきだったでしょうね。もっとも悪いのは、この野次馬のアホどもであることには疑いないですけどね。
急病人が発生した場合の対処など、マニュアルがありそうなものですが、この件の客室乗務員はいったい何をしていたのでしょうね。
野次馬をある程度押えることができていたら、PTSDまでは行かなかった可能性もありますね。